RAZER DEATHADDER V3 マウスレビュー

マウス

DAV3 ことレーザーの有線マウス deathadderv3 を紹介します。

v3 以前、v2までのデスアダーから形状が変更されています。

また8kまでの高Hzポーリングレートに対応しており、形状さえ合えば有線マウスの中ではまずおすすめできる選択肢に思います。

スペック

メーカーRAZER
商品名DeathAdder V3
形状左右非対称
長さ127.3 mm
67.3 mm
高さ42.3 mm(ソールなし)
重さ58 g
スイッチrazer optical gen3
センサーfocus pro 30k (paw3950dm)
LOD1.1 mm(低)
DPI~30k
ソフトウェアsynapse

定価11000円と高い。

が、各社有線マウス1万円近い価格なのでdav3だけでなく全体がインフレしていて相対的に高くはない。非常に解せない

形状

dav3は左右非対称の形状です。

ecや旧daと比較すると手に合わせ設けられたへこみやふくらみが強調されておらず、やや無機的な印象を受けます。

サイズ

中-大型でZowie EC1とEC2の中間あたり、Glorious Model Dと同程度のサイズです。

上下

リア

いわゆるエルゴマウスは尻が大きく膨らみ手のひらを乗せる形になるものが多いですが、dav3は右サイド・リアのふくらみが弱いです。

このことにより形状に合わせかぶせるように持つと小指が自由で固定されません。

多くのエルゴマウスでは人差し指から小指にかけてマウスに乗せるような印象がありますが、dav3は小指は親指と同様に挟むような印象があります。

このことから手のひらの感触としてはサイズよりも小さく感じるかもしれません

中央

中央は逆に一般的なエルゴマウスと比較してへこみくびれが弱いです。

このことから対比的に左サイド・リアのふくらみも弱く見えるかもしれませんがへこみが弱いと言う方が正しそうです。

へこみが弱く中央部親指・小指で持つ部分は裏面から見てわかる通りまっすぐに近く、緩い ハ の字になっています。

このことから指の感触としてはややサイズより大きく感じるかもしれません。

フロント

右サイド・フロントは旧DAの特徴である、奥に向かって幅が広がっていく形状があります。

その広がり度は旧DAよりも緩やかですが。

逆台形度

左サイドはくびれこそ弱くなっているものの、DAらしい形状ではあります。

EC系のようにテーパーから逆テーパーへの変化部分のねじれが強くない。

右サイドはリアのふくらみが弱い分、テーパー度合いが弱い。

また右サイドフロントはDAらしく丸みを帯びた逆テーパーとなっている。

センサー位置

マウスの全長から見ると中央あたりですが、持ってみるとふつうにリアセンサー

razerはそもそもリアセンサーが多いしいつも通り。

トップ

TOPはおよそ中央ですが、ecや旧daと比較すると比重がやや後ろに寄っていると感じた

この点で手にぺったりフィットする印象から外れている

高さは42.3(ソール抜き)と高め

MB

DAらしく、EC系と比較すると高めのMB

MBは緩く指に合わせたガイドがありへこんでいるが、ECや旧DAのような指先をホールドされるような感触はない。

ちょっとホイール高くね

前後

特徴

  • L 127.3 x W 67.3 x H 42.3 mm
  • エルゴ特有のふくらみやへこみを均した印象
  • 随所にDAらしさは見られるが全体として印象は異なる。

比較

写真

中身

分解

背面tx6ネジ、基板プラス1xネジ

ピンアサイン

爪でとめたり直接くっついていたりスカスカだったりrazerだなという感じ。

本体に軋みはないが、ボトムプレートはふにゃふにゃでかなり薄い。

MBはlogi等と同じようにスイッチ側でMBをスイッチに押し付ける形になっていた。

Viper miniはクリックするだけでMBがガタつきズレたが、dav3では気にならない程度になっている。

サイドボタンはロープロ2ピン、エンコーダは15mm、ホイールクリックはタクタイルスイッチ

ホイール

razer kailhのいつもの感じで軽く回せてノッチ感が薄め

ホイールクリックはタクタイルスイッチのためか返りが弱い

普通に使えて特になし

クリック

gen3光学スイッチでデバウンスとは無縁。

簡易的にdav3のクリック遅延を測定してみた

概要は参照→[マウス]クリックとセンサーの入力遅延を測定してみる

光学式マイクロスイッチを分解しバネとばねの底打ち部分に銅箔テープを貼り付け、

光学式スイッチのdav3 vs 機械式スイッチのマイコンボードで測定を行った。

ばらつきはあるのだが結果としてpressがdav3のほうが1~2ms早く、releaseがdav3の方が~1ms遅かった。

press, releaseで逆転しているのは、接点が底打ちする(機械式)よりもシャッターが光を遮る(光学式)位置のほうが高いためと考えている。

そのためこの手の光学式マイクロスイッチは物理的に入力検知地点が機械式マイクロスイッチより早いため応答速度が速い部分があると思っている。(その分releaseは機械式に比べ物理的に遅い)

またその物理的差異を加味してもdav3のほうが早く、実装の面でも既存マウスよりdav3はクリック遅延が少ないことがわかる。(手元のマウスでマイコンボードより早いマウスはsteelseries ikariのみである)

またsynapseでのポーリングレート設定にかかわらずクリックは8kHzで動作するそうです。

Razer Viper 8k Delay Analysis


見た目ではgen2と違いが判らなかった。おそらく板厚が厚くなっているのではないかなと思った。測ってないし個体差かもしれない。

dav3のクリック感はよいと感じた。

MBをシェルに引っ掛ける部分に(触った感じ)PORONが貼り付けられており、ニュートラル時MBがスイッチに向かって押し付けられている。

スプリングでなくスポンジというのは貼り付けるだけでよいし、よいなと思いました。

twitterで教えていただいたのですがviper v2 proでもスポンジ張り付けてあるようです。店頭で触ったvv2pよりdav3のほうがいいのでシェルの構造設計というのは難しいのだなと思った。

光学式マイクロスイッチである以上、重い・メカニカル感が薄くもたつく・ジッタークリックできない・跳ね返りが弱くハンドガン連打(400~500rpm)時にマウスの補助を受けれない・スイートスポットが狭くホイール辺りにしか指を置けない、等メカニカルに劣る部分があります。

しかしゲーム内での実用上において、どれも気にならないレベルであると感じました。最高ではありませんが実用レベルにどの要素もあると思います。

(dav3のクリック感は、所有しているVPUとVPMから考えるとパラダイムシフトに思いました。)

そもそもメカニカルスイッチのマウスでもクリック感が微妙なものが多いことを考えると、優秀な部類と思います。

サイドボタン

普通に押せる

ケーブル

芯があり細いタイプの疑似パラコード

私は好みだが、ふにゃふにゃ系が好きな人には煩わしく感じられそう

センサー

paw3950

gph 1600dpi 1000hz青 vs dav3 3200dpi 2000hz緑のxcountです。すべてががばがばですがdav3のほうがポーリングレート分早く見えます。

dav3の高Hzは「これまでは届かなかった場面で間に合うになった」という明らかな感覚がありました。

(M2K基板の4kHzではこの感覚は得られなかったためよりよく実装されているのか、focusproが強いのか、モーションシンクなのか、性能的には「高Hz対応」の”公称スペック”より実装が大事なのだろうと思ったり。)

またポーリングレートが向上することにより遅延ばらつきが減ることによる?ヌルヌル感が向上していることも明らかに感じることができました。

当環境では1.2m程度の延長ケーブルを噛ませても高Hzで異常無く動作します。

個人的なパフォーマンス面ではdav3で数字として向上を感じることはできませんでした。(無線遅延は1ms未満でスコア変わらなかった人なのでまあそうだろうの感じ)なので私には視覚的な”ヌル感”という差を得られるかどうかの違いでしょうか。

また高Hzポーリングレートは応じてCPU負荷が高くなるため、自分のpcスペックと相談し操作感やスコアを見ながら経験的に選択するとよいと思います。(昔のi5使用していたとき1000Hzより明らかに500Hzのほうが強かった)

マウスのセンサー → モニターまでの入力遅延を測定する装置の紹介、および測定結果について-
piaKnow

にてpiaknowさんの検証に基づくとdav3の高ポーリングレート、優秀そうです。

基板性能は現状topなのではなかろうか。

LODは低設定1 mmちょいと普通によいです。

ソフトウェア

synapseで設定

  • DPI:-30k(最大5ステージ, xy可変)
  • 125/500/1000/2000/4000/8000 Hz
  • 5ボタンに自由度のあるボタン割り当てが可能
  • オンボードメモリ

DPIボタンが裏面についている(カスタマイズ可能)。5ボタンでプロファイル変更振れなかったりボタン数少ないと感じる人もいるかも

グリップ

尻のふくらみ、中央部のへこみが弱いことでエルゴマウスのグリップ角に加えて、エルゴマウスのグリップ角と対称マウスのグリップ角の中間のようなグリップ角でも持てる。(人差し指中指がホイールと平行なような)

後者ではやや左サイドリアのふくらみが強調されて感じる(Vaxee NP-01やXtrfy M4のように)が、持ち方の自由度が高いとも取れる。

全体的な長さ幅高さの感じからサイズはModel D、形状はくびれとふくらみ等ぺったり要素をDAから均したようなもので、幅は指先は広いが手のひらには細めに感じられ、やや無機質に感じられる。

中央部の幅が広いことで力みづらい・脱力しやすいと感じるたり、右サイド・リアのふくらみが弱いことが持ちやすい・違和感と感じるたりするかもしれぬ。

つまみ

浅いグリップだとクリックが苦だがそこまで指の屈伸を使わない深さで持てば持てる。

あまり癖は強くないためつまみ持ちがしにくくはない

つかみ

基本的に右サイドは最奥以外テーパーなため、完全につかみ持ちすることはグリップテープを貼らなければ厳しく思う。

そこまでフィット感に寄った形状ではないため、一般的なエルゴ形状よりはかぶせライクなつかみ持ちはしやすいのではなかろうか

かぶせ

EC系や旧DAのようなてにぺったりフィットといった風ではないが、かぶせ持ちがベースになりそう

チルトグリップを意識すると対称マウスに近いような指とホイールが平行なグリップに、

かぶせ感を意識するとエルゴマウスのやや斜めったグリップになりそう

重さ

58 g程度

軽けりゃいいわけではないものの標準的で、軽量とは言えない。

が、各社有線モデルを出さないせいで有線マウスは軽量が少ない(軽量無線モデルしか出さない!)ため有線で見ると軽めではある(vaxee、zowie等75g程度である)。なんだかなあ

コーティング

viper mini等のシボっぽいテクスチャと比べるときめ細かくマット感が増している。

比較的滑りにくいように思う。

MB

深く持ち奥をクリックすると歯切れ悪く、浅く持ち手前をクリックすると重い。普通の程度にグリップするとよい

おわり

有線マウス買いたいんだけど?と聞かれてまず勧めるマウスはdav3でよいと思います。神マ入りでいいぽよ

クリック感は最高ではないし、今どきの軽量さではないし、ソフトウェアは不快だし、ふにゃふにゃケーブルではないし、有線のくせに高いし、とは思いますが、実用において文句ない優等生です。センサー性能に関してはかなりよい。

重さに関してまともな有線マウスは大体70 g超えているものばかりな印象です。60g切ってるのがなんだかんだ高得点ポイントなんだと思います。

形状ばかりは人に依るので何とも言えんですが私は嫌いじゃないです。

財布に余裕ある人はとりあえず買っとこう

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