ASMRに適したEtymoticResearch ER-4Bというイヤホンがありますが入手が難しいです。
なので入手しやすいER-4SやPを利用してER-4Bを疑似的に再現するモジュールを作り、ジェネリックER-4Bを手に入れます。
つまりケーブルが本体であるER-4シリーズのリケーブルをできるようにします。
ER-4B断線したら悲しいし断線を恐れながら使うのは嫌だ。
はじめ
ER-4Bというイヤホンはバイノーラル音源の再生に特化したイヤホンです。
そして実際に素晴らしい再生能力です。
しかし既にディスコンでありER-4Sらと比べると製造量も少なくなかなか入手するのは難しいです。
そのためER-4Bを普段使いすることはややはばかられます。
ER-4シリーズはケーブルのスプリッタ部にネットワークが仕込まれていて、ケーブルの違いによってSや
Bの違いを出しています。
なのでケーブルがER-4シリーズの音の差別化をしています。
ネットワークを再現したモジュールを制作し、筐体にそのモジュールを接続することでジェネリックER-4Bを作ろうという話です。
というところがよく知られているところです。
ネットワーク
じゃあどんなネットワークを構成すればいいのという話ですが、昔から皆さん制作してきているのでネット上に先人の知恵が落ちています。
どうやら100ohm // (100phm +0.22um)らしい。
それを再現してみて、f特が再現できればまあokでしょうという感じで行きます。
まずブレッドボードで簡単に組んでみます。
ぴったりじゃん。きっとこれに違いない。聴感上もよさそうだ特性図は下で
パーツ選び
せっかくなのでオーディオにいいとされているパーツを選んでみました。
本来の音とは離れそうですが
ステレオジャック | ST-005-G – akituki |
100ohm薄膜抵抗 | RT0603BRB07100RL – digikey |
0.22uFフィルムコンデンサ | 16MU224MZ22012 – digikey |
高いな。純正もそうなんだし積層でいいのでは……?
設計
ただこれだけの簡単な回路なので何ならこのままでもいいしユニバーサル基板で十分ですが、
せっかくなので基板を起こして作ろうと思います。コンパクトに作りたい。
複数パターン配置を考えましたが、プラグを両側に出して横に並べるのが一番コンパクトかなと思いました。
面積はステレオジャックほぼイコールです。
こんな感じ。はんだ付け大変そう
ジャック間もっと詰めてもよかったかな。
こんな感じ
ケース
せっかくなので適当にケースも作ってみました。収縮チューブできゅっとするだけでもいい気がします。
多少きつくてもねじ込めるようにMJFにしました
届いてみて適当すぎて後悔しました。
フィレットぐらいすればよかったね。裸とでサイズ変わらないはずなんだけどでかく見える。
完成
100ohm直列のみ実装したER-4Sモジュールも作りました。これもおもしろい。
そんなことなら最初から切り替えスイッチ付きで作ればよかったじゃんと思いながら。。
使用方法ですが、PhoneOut→ICケーブル→モジュール→イヤホンケーブル→変換コネクタ→ER-4筐体です。
ER-4筐体に加え、ICケーブルとmmcxイヤホンケーブルと変換コネクタの用意が必要になります。
aliで2pinの抵抗なしケーブルも売ってはいましたが、どれもタッチノイズがひどく微妙だったので変換コネクタがいい。金の無駄だった
被覆が柔らかいケーブルがタッチノイズ弱くていいかなと思います。
雑測定
小型マイクとイヤホンを収縮チューブでつないだだけの雑測定です。ソフトはWaveGene/Spectra使いました。
チューブの長さや太さ、イヤピを買えるだけで波形はころころ変わります。まあ同じで測定しているので比較する分にはいいでしょうということで。~100Hzあたりは外部です。
これは最初にブレッドボードで確認したやつ。どこにでもあるリード部品を使用しています。
ぶっちゃけこれでいい
ER-4S vs ER-4B
Bの方が広域側が倍ぐらい出ています。
上がB、下がS
純正 vs PCB
純正 vs BB
BはPCBよりこっちの方が近い特性してますね
PCB vs BB
ブレッドボードの方が特性が近いという感じに。純正は積層使ってるのでそこらへんかな。
聴感上おかしくないのでこれで良しとしましょう。
おわり
ASMRはER-4Bと他とでは体験が根本から違うので、いろんな人に試してほしいなと思います。すごいから!
耳が収録中のダミーヘッドに異世界転生します。
ただ一度体験してしまうと4B以外で聞けなってしまったので何も考えずearpodsでASMRを楽しむのが一番な気もします。
個人的にはER-4BはASMRとリスニングに好みます。ゲームには微妙でした。ER-4Sもリスニングに好みますがその違いとして、ER-4Sは作業中に音楽を流すとき、ER-4Bは音を聴くときといった風でしょうか。DFカーブはいいぞ。
ER-4シリーズはディスコンではありますが非常に気に入っています。中古で出回ってるのでぜひぜひ
boothで頒布してますので使っていただける方いましたらどうぞ。
余り分による布教活動です。
昔からあるn番煎じのモノであります。
次の記事→[オーディオ]ジェネリックER-4B化モジュールを作る②
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