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  • NuPhy Berry Profile キーキャップ紹介

    NuphyのBerry Profile Dye-sub PBT Keycapsを紹介します。

     グレーのOblivionとピンクのPeach Blossomが公式サイト$49で販売されています。Oblivionはdigiartyushakoboyodobashiで国内でも販売されているようです。
     キーキャップは高価なものが多いので手に取りやすい価格ですね。

    NuPhy® x Oblotzky Oblivion
    NuPhy® x Kevin Ma Peach Blossom

     BerryプロファイルはCherryプロファイルを低背化したような形状で、ロープロファイルキーボードでもCherryプロファイルな使い心地を実現するためにデザインされたそうです。

     詳しくないですがロープロファイル向けのキーキャップは単一のプロファイルばかりの認識でしたので、それが苦手だった方には刺さりそうです。
     BerryプロファイルはCherryプロファイルよろしくシリンドリカルなステップスカルプチャーな形状です。シリンドリカルなものはKeychron等々あると思いますがステップスカルプチャーなものは私は初見です。
     低背CherryのようなものなのでロープロスイッチのみでなくMXスイッチで使用しても見栄えは悪くなさそうです。

    https://nuphy.com/products/oblivion?srsltid=AfmBOopr8xrHh_aMnqMmoq_zzFGIDEjW9Nvp5EbFvhO8ka25hsMIBmAJ

     NuphyのサイトからOblivionとPeach Blossomを購入してみました。
     パッケージは箱に3段で入ってました。OblivionはプラがテープでとまってたのですがPeach Blossomはとまってなくてガシャっとしてしまった。シール貼ってあったり貼ってなかったりするのか、

     キー数はぱっと見不自由なさそうで、コンベックスキーも入っている。内容数的には充実しており独自配列な自作キーボードにも対応できそう。
     Peach Blossomの方がでかいキーが多めに入っているのですね。

     Cherryとかと並べて
     ぱっと見Cherryぽい

     トップ高さはCherryより低く、ロープロキーキャップと同じぐらいに抑えられている
     ただしロープロスイッチに使用した際はステムが長い分飛び出し、ロープロキーキャップより高くなります。
     スカート下はロープロキーキャップより低くスイッチを覆いますが、cherryよりは若干高くなっています。
     DSAでかいね

     Cherryと比べるとR4なんかはだいぶ低くなっている。R3も若干低い
     Cherryよりも表面の傾斜が緩やかに
     ステップスカルプチャーであるものの高低差や角度は強くない。
    *斜めに撮ってるのでこれより高低差は少ないですR2がほぼ同じぐらい

     素材はPBTで印刷はdye-subだそうです。表面のテクスチャは触る分には感じずさらっとしてます。

     厚みは1.5~1.7mm、行数の記載があります。

     側面を見るとなるほどロープロ向けキーキャップなのだなと感じます。ステムがスカートから飛び出しています。触った感じだとgateronロープロスイッチやMXの逆向きとの干渉はそんな気にならなそうな感じ、choc v2は底ががっつり当たりフルストローク押し込めません。

     

     私はシリンドリカルステップスカルプチャー好きです。使っていてステップスカルプチャー感があり使いやすいと感じる反面、べったりしてるなと感じる部分もあります。
     個人的にはCherryでいいならCherryやOEMの方がはるかに打鍵しやすい。
     外観的に凸凹感のない見た目に仕上げたいときはよさそうです。

     そもロープロスイッチ用ならかなりよさそうに思います。キーキャップがネックで最近はロープロスイッチ触らなくなっていたので、また触ってもいいかなと思ったり。
     するとgateron lpスイッチは安いしberryで干渉しないのでchoc v2に対し明確な強みが出ますね。それ以外はchoc v2が強いのですけど、、

     単純に内容数十分かつ安価なのでとても使いやすそう。

     


  • CANNONKEYS Photon カスタムキーボード紹介

     ai03さんのデザインされたCANNONKEYSのベアボーン65%キーボードキットPhotonを買ったので紹介します。

    はじめ

     天キーで触って欲しいなと思っていましたが、公式で販売開始されると日本から購入されることを想定されていないような感じだったので断念していました。しかし2025年7月yushakoboで取り扱いが開始されこれはと購入しました。

    Photon-CANNONKEYS

     割と感動していて購入必死だろという気分でいましたが案外在庫残っているようです。触れる機会がイベントしかなかったですし、プラ筐体のガスケットマウントキーボード自体は選択肢豊富だからでしょうか。数年前はgas67なんか感触よくて安かった記憶がありますし、今は似た構成のEAVE65なんかが半額です。
     私自身カスタムキーボードに疎く他も持っていないのでそこらへんは考察できませんが天キーで惚れた意思は揺らぎません。カスタムキーボードが欲しかったのではない。Photonが欲しかったのだ。

    CANNONKEYS Photon-yushakobo

     舎で\16,500で販売されています。半透明黒のSmokeにしました。色が合っているなと思いdurockのスタビも一緒に買いました。

    DUROCK Screw-In Stabilisers V3-yushakobo

    PKG

     USB A2Cケーブルはロゴが入っています。
     ガスケットPORONはLE20でしょうか柔らかいです。
     バッテリーは1500mAhで6か月持つらしい。デスクトップはbt無く使わないので無しで組みます。会社用にするときは無線にしたいですが静音寄りにビルドするのももったいない感じがします。
     シリコンゴム足はハードでグリップもいい。どこかで売ってるかしら。
     両刀のプラ―は初めて手にしたので乗り換えようかと思いましたが、どちらも外しにくかったです、残念。
     プレートフォーク、スイッチはめる時にプレート陥没しないようにするらしい。

     PC射出成型のケース美しい
     基板はフレックスカットの入った1.6mm pcbです。右下のブロッカー下部表面にコントローラーがあります。なるほどいいですね。

     キーボード基板てベタがないことが多いですがなぜなんでしょう基板少しでも柔らかくするとかなんでしょうかね。誰か教えてください。

    組み立て

    Photon Build Guide-CannonKeys Documentation

     従い、viaで基板の動作確認。
     スタビライザールブして取り付けました。MOD等はしていません。

     プレート、キースイッチ、ガスケットを取り付けました。
     スイッチはストックしていたvertex v1を使用しました。
     ガスケットはとりあえず4点にしましたが今は9点すべて張り付けています。

     ケースをばらします。無線は使わないのでバッテリーは取り付けずカバーも外しました。
     フルPCなのでそうでなくては困るのですが、ボトムケースのみで平置きしてガタつきがなくよいです。金属プレートにボトムプラケースをねじ止めして歪みを矯正している製品を多く知っているので射出成型のボトムプレートはそういうもんなのかと思っていました。

     トップケースはガスケットの抑えと側面のカバーをしています。

     ケースのスタンドオフに基板およびプレートの避けたくぼみ部分8点をトッププレートとねじ止めするガスケットマウントです。
     トッププレートとボトムプレートにガスケットマウント用の隙間が空いています。

     ボトムケースに乗せた図

     トップケースに乗せた図

     ケースをねじ止めしキーキャップを付けました。
     キーキャップは色が合いそうで家にあったのでberry profile oblivionを使用しました。

    NuPhy® x Oblotzky Oblivion-NuPhy

     おお

     バックライトがついていますが上の写真はよく見えないです。Frostedだと映えるのかしら。下にクリアなデスクマットを敷く予定もないのでオフにしようと思います、

     左はPhoton, 右はGH60互換です。R0の高さが低くていいですね。リストレスト無しであればこういう方が打鍵体験が良いです。チルト角も少し大きめです。
     互換ケースは若干背が高いのが気に食わないとは思いながら使っているのですがこう比べるとやはり違いは大きいですね。60%サイズはそこらへん考慮した互換ケース作ったほうがQOL高いかもしれないなと感じました。

     押し込み時の開口は十分です。
     打鍵時に底まで押し込むことはあり得ないので何も問題はないですが、奥まで押し込むとセレクトスイッチはコツンと当たります。フカフカに沈み込ませるようなMODを施そうとするときは広げたりする方がいいかもしれない。
     スライドスイッチは有線、無線、デフォルトレイヤーを切り替えるそう。

     zmkstudioでキーマップ設定を行います。初zmkです。ロック解除が必要らしい。
     ロック解除含め初期状態でのショートカットはドキュメントに一覧があります。

    Photon User Guide-Shortcut guide

     ロック解除は右下のFn→Alt→Enterのようです。レイヤーキーでFnレイヤー→Controlレイヤー→Enter部にアンロックキーが登録されているようです。いじれば好きなキーでアンロックできそうです。

     マウスホイールなどは別途追加しないと使えなさそうでさょうか。zmkの中身は公開されてそうなのでカスタム自体はできそうです。zmk触ったことないのでわからん

    zmk-cannonkeys-keyboards/boards/arm/photon

     とりあえずCapsに全角半角だけ割り振って使ってみようと思います。
     65%って右の4キーをどう処理するのがいいのかよくわかっていません。

    おわり

     癖のないフィードバックに澄んだ打鍵音でキーボード側の味付けはあまりない印象です。

     他のプラガスケットに比べると高いけど周りを見ると買いやすい価格で所有欲満たされとてもよい。
     ガスケットマウントですがKeychronみたいな沈み込みのためではなくacousticな意図が大きそうです。今後ちょこちょこカスタムしつつ遊んでいきたいなと思います。機にスイッチやキーキャップもちょこちょこ試してみようかしら。

     一般にキーボードは重さと密度が正義という方が多いです。重さや密度による利点はもちろんありますが正解ではなくそれぞれが異なる方向性であることを軽量でシンプルな構成のphotonが教えてくれます。私自身そういった短絡的な風潮は体験としても否定的でしたし単純に重すぎるのは取り回しが悪いので好きでありませんので刺さった製品です。 まあ高級なカスキは触ったこともないので上を見れば軽量構成に限界があるのかもしれないですけど、

     


  • [自キ]磁気キーボードを作りたい。6週目

    ダイジェスト⑥

    テスト用の基板作る

     各部品の挙動がなんとなくわかったし部品も決まってきたのでxiao rp2040を使ったテスト用の基板を作りました。

     中身はこんな感じです。マイコンは家に余っていたxiaorp2040を使用します。
     ADCの拡張に8portのmuxを2つ使います。muxの出力は共通のADCピンに接続し、enableピンでそれぞれのmuxのオンオフ切り替えながらデータを取得します。
     各muxに4つのホールセンサを接続し、2×4のキーボードとしています。

     加えて用途は未定ですが余ったピンにdirect pinsでメカニカルスイッチ3つつけてます。

     キー数少ないのでxiaoの電源から各部品の電源を取っていますが、30キーとかに増やすと別途LDOをのっけた方がよさそうですね。

     arduinoでMUXを選択しポートを選択し8つのホールセンサから順に出力電圧を読み取り、シリアルポートに出力するように生成AIに作ってもらいました。

    // MUXセレクトピン
    const int S0 = 27;
    const int S1 = 28;
    const int S2 = 29;
    // MUX有効化ピン(LOWで有効)
    const int E0 = 7;  // mux1
    const int E1 = 6;  // mux2
    // ADCピン(MUXの出力読み取り)
    const int ADC_PIN = A0;
    // 各センサの選択順(対応するセレクトビット)
    const uint8_t selectOrder[4] = {2, 1, 0, 3};  // P2, P1, P0, P3
    //mux切替-読取遅延us
    const int muxdelay = 0;
    //mux平均サンプル数
    const float avenum = 10.0;
    void setup() {
      Serial.begin(9600);
      analogReadResolution(12);    // 12ビットADC
      // セレクトピン出力設定
      pinMode(S0, OUTPUT);
      pinMode(S1, OUTPUT);
      pinMode(S2, OUTPUT);
      // MUX enableピン出力設定
      pinMode(E0, OUTPUT);
      pinMode(E1, OUTPUT);
      // 初期状態ですべてオフ
      digitalWrite(E0, HIGH);
      digitalWrite(E1, HIGH);
    }
    void loop() {
      float keyValues[8];  // K1〜K8
      // === mux1 読み取り ===
      digitalWrite(E1, HIGH);  // mux2無効
      digitalWrite(E0, LOW);   // mux1有効
      for (int i = 0; i < 4; i++) {
        setMuxChannel(selectOrder[i]);
        delayMicroseconds(muxdelay);
        float sum = 0;
        for (int j = 0; j < avenum; j++) {
          sum += analogRead(ADC_PIN);
        }
        keyValues[i] = sum / avenum;
      }
      // === mux2 読み取り ===
      digitalWrite(E0, HIGH);  // mux1無効
      digitalWrite(E1, LOW);   // mux2有効
    
      for (int i = 0; i < 4; i++) {
        setMuxChannel(selectOrder[i]);
        delayMicroseconds(muxdelay);
        float sum = 0;
        for (int j = 0; j < avenum; j++) {
          sum += analogRead(ADC_PIN);
        }
        keyValues[i + 4] = sum / avenum;
      }
      digitalWrite(E1, HIGH);  // 最後にmux2も無効化
      // === 結果出力 ===
     // for (int i = 0; i < 8; i++) {
     //   float kval=keyValues[i];
      //  Serial.print(kval,0);
      //  if (i < 7) Serial.print(',');
      //}
     // Serial.println();
      //delay(1);
    }
    void setMuxChannel(uint8_t channel) {
      // 3bitのセレクトをS0~S2に設定
      digitalWrite(S0, (channel >> 0) & 1);
      digitalWrite(S1, (channel >> 1) & 1);
      digitalWrite(S2, (channel >> 2) & 1);
    }

     シリアルポートにADC読み取り値が出てきました。

     ずっとイライラしていたのはブレッドボードの不安定さだったので、そこらへんが解消されました。
     ちょっと触っただけで値が動いたりブレッドボードの接触抵抗が大きかったり、、、

    読み取り値は安定し、muxはポート切り替え後に鈍ることなく切り替わるようになりました。

    アイソレーションが

     一行目左から1~4, 2行目左から5~8とします。
     基板だけ(Vq)、スイッチ一つをそこにだけ載せる(top)、載せたスイッチを押す(bot)の時の各位置でのADC読み取り値です。使ったスイッチは同一のものです。
     Vq ホールセンサごとに今回でいうと2027~2062と電圧がばらついています。個体差があります。
     Vqが小さいとスイッチ乗せたときも小さい、大きい、の関係には完全には無いようです。ホールセンサ実装のズレ量とかなのでしょうかね。なんだろ

     載せた位置だけでなく、載せたときの他の場所がどうなっているかも見てみました。

     わかりづらいのでVqとの差分を取っていますね。
     黄色がスイッチを載せたところ、その行の緑がその隣、青は斜めの位置です。
     スイッチを載せると300ぐらい大きくなります。スイッチを押すと1500ぐらい大きくなります。この時周りの箇所で変化がなければ素晴らしいのですが、実際には隣のキーや斜めのキーの読み取り値に干渉しているようです。
     値がマイナスになっており、あるキーを押すとその隣や斜めのキーは実際よりも磁力が弱く、キーが離されて見えてしまいます。

     隣のホールセンサを貫く磁束が直下のホールセンサの逆向きなのでマイナスになるのは妥当な気がします。

     実際に使用する際はすべてキーを載せるので、8か所キーを載せてひとつづつ押し込んだ時の差分です。
     一つだけ載せたときは押し込んだ時隣が-8とか-9とかされていました。すべてキーを載せた状態では-3とか-4とかです。キースイッチを載せた分薄まっています。

     ちゃんとしようと思ったら、スキャンごとの判定に隣と斜めのキーの磁石に寄る干渉分も加味するべきと思います。
     しかしまあこの程度であればいったん無視してもいいかなと思っています。

    平均サンプル数

     muxのポート切り替え後に設ける遅延についてはブレッドボードでは2us程度欲しいという感じでしたが、ブレッドボードの抵抗分が原因でした。基板では遅延入れようが入れまいが変わらなかったです。arduinoのコード実行が遅いだけかもしれんので都度確認する必要はあると思いますがon抵抗の低いもの選んでおけば基本的に問題にはならなそう。

     読み取ったADCの値はバラバラして幅を持つので、既製品の0.001mmだとかいうような高感度にしようと思うとキーに触れなくともばらつき分で勝手にキー入力がされてしまいます。
     ので連続で何回か測定しその平均を取ることで安定したデータ取得を行おうと思います。その平均値をとるためのデータ取得数がいくつぐらいがいいのか見てみました。

     平均を取らず1個サンプルだと10程度ばらつきました。こんな取ってたらスキャンレートもったいないという感じですが50個サンプルだとばらつきは2程度に収まりました。平均を取ること速度を犠牲にはしますが有用そうです。

     グラフを見るに10ぐらい取っていれば十分かなと思います。
     実装する際は設定ソフトで平均サンプル数とスキャンレートのトレードオフで使用者に設定できるようにしとけばいいかなと思います。

    基板で磁力-距離特性測定

     マイクロメータ等での精細な測定でなく、3dpでスペーサを作り、ある高さでの磁力を測定してみます。
     スペーサは3種類、0, 1.8, 2.8mm+底上げ分 の高さのスペーサを作りました。

     これで楽にどのスイッチでも安定して測定できます。

     こんな感じです。先ほども言いましたがやはり各高さで各場所との関係は同じではないようです。

     KOMに加えJadeGamingでも見てみました。比べてみると3.8mm(top)では同じぐらいの値ですが0mm(bot)では100程度KOMの方が磁力が弱くなっています。
     Jadeの方がそこでの磁力は強い、が押さない時の磁力はKOMと同じ、なのでJadeはKOMより減衰度合いが大きい感じでしょうか。しらんけど
     そうとして振れ幅が大きい分botではJadeの方が精度よさそうですがそもそもbotは精度がいいです。topでは減衰度合いの小さいKOMの方が優秀そうです。

     また開封して磁石を見てみるとKOMの方が磁石が長かったです。磁石の磁力とか減衰度合いとかが何で決まるのか知らないですけど、そいう言うところでしょうか。そういえばzenaimの磁石はめちゃくちゃ長かったですね。減衰係数の小ささにも気を配っているのであれば素晴らしいですね。

     

     以前検討した簡単な逆二乗則でのfittingをこの3点で取得した値から行ってみます。
     KOMスイッチでのフィッティング結果です。d0が2.8, aが14000, y0が2000 程度となりました。

     こちらはJadegamingです。d0が3.4, aが23000, y0が1800 程度となりました。

     もともと現実に合わせたモデルではないし合っていないのでそこはいいのですが、スイッチごとに定数の差が大きすぎます。これを見ると既製品のソフトウェアのようにスイッチ(磁石)ごとにプロファイルを作成しておきたくなってきます。 もちろん既製品のスイッチプロファイルが何をどうするために使用されているのかは知らないのですけど。

     先ほども言ったように、減衰項を導入する必要があります。磁石ごとの減衰を補正しきると、y0=Vq磁石がない時の値になると思います。
     過去のマイクロメータの測定記録からy0=Vqと固定、減衰係数kを追加しフィッティングを行ってみます。

    $$ y-y_0=\frac{a (1-e^{k(d+d_0)})}{( d + d_0 )^2}=aX $$

     まずこれは減衰なし、y0=Vq固定での結果です。磁石とホールセンサの距離が離れると差が開いています。近似式は減衰を入れていないので実測よりも読み取り磁力が強いです。実際にはこの距離が短い実測点でもわずかな減衰は発生しているはずですがそこはいいです。

     そこに減衰の指数関数を加えてフィッティングしたものがこちら、完璧には合いませんがまあいい感じな気がします。

     ただ実際にこれをどうこうするかというとめんどくさくてやる気が起きないので、減衰は気にしないでy0=Vqとしてしまうのがいいかなと思ってきています。既製品のようにスイッチプロファイルを作成し適用するようにすればかなり一致度高くリニアな変換を行うことができますが、一生更新が必要ですし、ショートストローク化などいじっているスイッチでキャリブレーションを行うことができません。
     なので私はこの減衰による差は確かにあるのだけど、無視してしまう方向で行こうかなと今は思っています。というのも、正直ユーザーの言う精度というのは磁力-距離変換のリニアさ正確さではなく押し始めの感度の高さと誤入力の少なさであることは明らかですよね。であればこの減衰のたるみは中腹で強く出るのですから、誰も文句は言わないし何なら言わなければ気づかないでしょう。
     私は2mm押し込んだはずだが1.9mmしか押し込んだことになっていないからこれはどうだ、などという人はいなさそう。

    というわけでy0=Vqに固定し今回の基板のKOMとJadeとで再検討してみます。減衰は考慮しないので使用する値はtopとbotの2か所だけで計算を行います。その計算式と、1.8mm中腹での実測との差を見てみます。
     KOMでは中腹で0.1mm程度計算からずれています。Jadeでは中腹で0.3mm程度計算からずれています。ここではこのズレ量は磁石の減衰によるものと見ます。グラフのようにこのズレはtopからbotにかけてのたるみ具合となります。topやbotでの正確さはそんなに変わらないんじゃないかなと思っている。
     これであれば基板の校正はスイッチを載せずに値を読み取ったVqを保存し、スイッチの校正ではtopとbotの2点の値を与えてやれば得ることができます。そして減衰の少ない磁石を使用しているスイッチほど磁力-距離変換の正確さが出ます。
     という感じにしようかしら。

    おわり

     周囲のキーとのアイソレーション問題は美意識的には対応した方が良いのでしょうけど、誤動作起きないとは言い切れない大きさだけど、まあそこまで気にしなくてもいいレベルな気がする。
     ほんとのところは知らないですけどスイッチのプロファイルを既製品で読み込む必要があるのは確かになというところ、そしてzenaimはやはり強い。
     キャリブレーションの仕方、フィッティングの仕方、といろんなパターンを考えていたのですが、結局妥協ありで簡素なところに落ち着きそうです。すべてむだになった、、使う磁石各社そろえりゃいいのにね。それくらい
     arduinoのスキャンレートが思ってたより遅くて、そういう作り方はしなきゃなのかなと思ったり。qmkがどうなのか知らんけど。

     ブレッドボードで色々確認するのは大事だけども、ブレッドボードだから見れてないものも多いのかもしれない。面倒だし金もかかるけどブレッドボードはほんとの最初だけにして、すぐ都度テスト基板作る方がいいのかもしれん。小さな電圧変化見なきゃいけないものですものね

     いったんハード面は動作が確認できたのでいったん置いておいて、ソフトウェアの方に取り掛かりたいと思います。qmkに対応させたいのですが、根幹の部分は何もしなくていいのは楽なものの合わせながら実装しなければならないのでそこは面倒なところ。
     ハード面もいろいろ見なければならないのですけど今までやってきたことの繰り返しみたいなもの
     ここらで折り返し地点にしたいです。

     あとは数年前にも触っていましたが、磁気キーボードが電力食いなのでセルフパワーハブ必須なのでセルフパワーハブ作りましょう。そろそろ形にする。usbハブって不格好なものばかりじゃないですか。それがずっと納得いってないのですよね、、。DCプラグ給電、typeC接続、全ポートAとtypeC両対応、pc電源連動、各ポート電源スイッチつき、ぐらいはしたいですね。

  • 2025年オーディオ環境あれこれ

    2025年7月現在のオーディオ周りを紹介します。

    メイン使い

     基本的にはPC経由でデスク上に据え置きで使用しています。
     トレードオフとなる部分では音質へのこだわりというよりは利便性を重視しています。使いづらいとそもそも使わなくなってしまうしピュアをやるような空間も金もないので、、、。
     デスクの片隅で完結しているのでいい感じのコンパクトさなのではないかなと思います。

     DACはTOPPING E70を使用しています。元々はADI-2 DAC FSを使用していたのですが乗り換えました。ADI-2の方が好みな音でしたが、利便性の面で強みがありました。E70の方が現代的な音をしており音質でいうとそこまでの差はないように思います。機能的な面でいえば中華系のDACはどれも似たり寄ったりであるところ、なぜE70かというとこれは単にセールで27,000円で買えたからという理由です。
    ・複合機でなくラインアウト単機能なのでインタフェースがシンプル
    ・スリープ機能付きで電源操作が不要
    ・頻度高くないもののBT入力にも対応
     電源操作不要なので奥に配置しても問題なし

     電源ケーブルはAINEXの0.5mものを使用しています。取り回しよいのでデスク上でもすっきり収まります。

     アンプはThyris ElectronicsHAS-0Sを使用しています。なかなか高価ですが唯一無二の音を鳴らしてくれます。そもそもADI-2を使用していた時になぜ外付けでHAS-0を購入したのかというとADI-2ではt60rpを全くもって制動できなかったからなのですよね。平面系のヘッドホンを緩い音でしか鳴らすことができず腐らせていました。そこでHAS-0はt60rpを緩くなく鳴らしてくれたわけです。これは非常に強みがあります。今ではHAS-0はモバイル機として別部屋で使用されています。
     例えば真空管アンプなどは駆動することの他にアンプの味を載せることも大事な点と思います、対してHASシリーズの特徴はイヤホンやヘッドホンの持つ素の味を最大限引き出せることにあると私は感じています。
     HAS-0と0Sを所有していますが0Sの方がより美しいサウンドと感じます。比べるとではありますが0の方が角の立ったサウンドに感じます。

     音以外の面でも非常に優秀でバッテリーの充電回路や電源周りの保護回路などしっかり搭載されているそうです。オーディオ機器に関しては高価なメーカー品で保護回路積んでいないものなど普通にありますから、そういった部分しっかりされているのはうれしいですね。

     DACとの接続はonso 02 3.5-RCA 1mを使用しています。onsoのケーブルは日本メーカーで、手の出せる価格で、見た目や取り回しもよく、線材も公開されているので手堅く選びやすいと思います。自作して線材比較しようとか思っていましたが、これでいいじゃんとなりますね。

     アンプーホン間はエレコムのOFC延長ケーブルを使用しています。意図としてはジャックの抜き差し回数を増やしたくないのと、単純にイヤホンのケーブル短くて立ち上がったり椅子で反対方向に回ると突っ張るためです。デスクフレームにマグネットでプラグジャック部分を張り付けて、引っ張られたら突っ張らず外れるようにしています。
     延長ケーブルは何使うか悩み中なのですが、自作部材だと結構ジャックがごつく重いのしかないので悩みます。

     アンプは3Dプリンタで出力した台に載せていて、下にケーブルを通せるようにしています。また上部にフックを設けてイヤホンをきれいに留めて置けるようにしています。

     メイン使いしているイヤホンです。

    final B1
     finalのアニソン用に作りましたというハイブリッド機です。高解像度(解像感でなく)で、非常に柔らかなサウンドです。色々買ってきましたが音質、音作り、装着感とB1が一番好みだなと思います。

    final A6000
     味付けの強いB1とは対照的に、余分な響きを削り落とした音作りで音源を楽しめるサウンドです。柔らかく細いケーブル、めちゃ軽量な筐体(マジで軽い)と取り回しにも優れています。
     final二つ目ですがfinalのファンではありません。欲しいと思ったイヤホンがfinalだっただけです。でもこのIEM筐体のデザインは非常に優れていると思います。

    EtymoticResearch ER-4S, ER-4B
     ネットワークを組み込んだ布巻の自作ケーブルを使用したものです。純正のケーブルは硬くタッチノイズがひどいため正直使えたものではないです。
     DFカーブ系のフラットサウンドで、言わずと知れた名機です。リスニングにSを、分析的であったりASMRにBをと使い分けられます。

     メイン使いしているヘッドホンです。

    Yamaha YH-5000SE
     ヤマハのヘッドホンの音作りが好きだったこともあり、試聴してとてもよかったので購入しました。非常に高いですがハイエンドが欲しかったというよりはたまたま欲しくなったものが高かっただけです。音に関してはB1と同じく素の音質が高くかつ好みだったからというところが大きいです。
     平面駆動ですがHASシリーズアンプがあれば制動に問題なしです。
     音も素晴らしいですが音以外が素晴らしいです。そもそも高価なヘッドホンというのは重すぎるものがほとんどです。YH-5000SEは360gと比較的軽量で素晴らしいです。また装着感も素晴らしく、イヤーパッドの空間が広く深く耳を圧迫しません。つまり長時間使用しても耳が痛くなることはないです。この装着感だけでも売り出せると思うほどです。
     純正のケーブルは非常に太く重く取り回しが悪いため、onso hpct_03_ub33を使用しています。細く軽く取り回しが良いです。

    オーディオテクニカ ATH-R70x
     もともとは無機質なモニターサウンドという印象でしたが、HASシリーズで鳴らすと途端に生っぽさが出てきて気に入り使用しています。素晴らしきトゥルーオープンエアーオーディオ、音源を聴くことを楽しめます。
     210gと軽量で素晴らしいです。イヤーパッドがやや薄く、長時間使用していると耳が痛くなってきます。純正ケーブルは長すぎるため、短めのものに取り換えています。
     R70xaが新型で出ていますね。どこか余裕のあるタイミングでお布施したい。

     正味メイン使いしている機種はメインであるがゆえによいです以外に言葉が出ないのですよね、これが基準になっているのですから、、、。

    そのほか

     メイン使いしていなくてもたまに取り出したり、何があっても手放すことはないと思っているホンを厳選して紹介します。

    Moondrop KATO
     中華系はすぐ値下げするわモデルチェンジするわでいい印象のない機種が多いですが加藤ホンことKATOは色褪せないイヤホンと思います。エントリー向け音のいいイヤホンから特徴的なボーカルに艶のあるボーカルホンまでずっと使い続けられます。

    AKG N40
     これぞリスニングという音をしています。素晴らしく聴くたびに感動があります。
     装着にやや難があり私は純正のフォームを使用しています。

    G4イヤホン Dracula
     ネットワーク無しの1BAでこの豊かなサウンドが?!音作りの鬼です。この気持ちよくクリアなサウンドは圧巻であります。筐体はめちゃ小さくて軽量です。樹脂充填で質感もよしです。

    final A8000
     トゥルーベリリウム振動版というやつ。非常に優れた応答性と滑らかな音をしています。シンプルに高音質で素晴らしいのですが継続的に使っているとB1とかの方がいいなという感じです。普段使いしませんが好きです。dacやアンプ、ケーブル等、音源の評価にも重宝しています。
     生産終了しA10000がほぼほぼ上位互換として出ますが、純正ケーブルの太さとか見るといいかなと思ったり。A8000もあるので買わない気がします。

    Fostex T60RP
     素晴らしき高音質さです。特徴的な面白味はないですが順当に上質なヘッドホンです。個人的にはyh5000seやr70xに好み的な軍配が上がり普段使いこそしていませんがさすがの名機です。
     MK2が出ていて気になります。

    Sennheiser HD650
     豊かで厚みのあるリスニングサウンドです。

    Sennheiser HD600
     DFカーブ系のフラットサウンドで性癖に刺さります。HD650もですが側圧強めなのがちょいとですね。ここら辺のゼンハイザーは特徴がありいいです。660sとかより昔の機種の方が個性があり好きです。好みではありますが最近のは現代的の一言で音作りが表せてしまう機種が多いです。オーテクのadx3000とかもそう感じました。

    おわり

     割とオーディオ周りは満足した感があります。上を見ればまだまだいい音があることは耳で理解していますしそれは大事ですが究極的には好みですしお金もないのでここらで船を降りると思います。自信をもって今の凝り固まった感性で生きていきます。
     試聴に出向くこと自体年に数回なのでオーディオ周りは機会機会で新作を聴いたりする程度の頻度になりそうです。

  • 工具入れ作った

    重い腰を上げて道具工具入れ作りました。

    何回か試してドライバーは刺して他突っ込む感じに

    はさみとかはこんなんで

    作ろう作ろうと思ってましたが今さらになり、便利なのでもっとさっさとやっておけばよかった