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  • [自キ]チルトテントアルミケースな左手デバイス作る②ケース

     基板ができて形状がわかったのでケースを作っていきます。

     ケースはfusion360でデザインしアルミ削り出しで作ります。
     ガイドにkicadから基板とプレートの3dモデルをfusionに読み込みます。今回はプレートは図面から押し出してますが。基板の厚みは1.2mmを使いたいので、読み込んだ3dモデルを結合で切り取り厚みを調整しておきます。

     MXとGLP3を共用するので、基板も両方分用意します。プレート位置を固定するマウントなのでロープロファイルのロープロファイルさをプレート上分しか享受できないのですがそれでも十分ロープロファイルなので良しとします。損した気分にはなる

     スケッチに外形を読み込んでオフセットしケースの形を取ります。今回は内側を0.6mm、外側を3mm基板からオフセットを取ってみました。また左右の段差の小さな部分は線でつないで曲線的な形にしようと思います。
     穴の部分にスタンドオフ用の4mm, 6mmの円を作っておきます。
     またここでは後からケースをフィレットするために基板外形は角部のフィレットのみしたものを使用しています。どうせ後からオフセットするのでフィレットなしの直線的な図面の方が都合よいですね。

     スケッチから押し出しました。チルトテントするのでとりあえず余裕をもって長くしています。
     深さはMXスイッチ5mm+ソケット3.05mmは最低でも必要なので、9mmとしました。
     φ4mmスタンドオフはプレートの高さまで、φ6mmは基板を支えたいのでMX時の基板の高さまで押し出します。φ6の方はどちらかというとその後のHE対応用です。ロープロHEも対応したいので結局ワッシャーを入れたりする必要があり、そもそもそれでいいんじゃないかという話もあります。

     横面にスケッチを取り、チルト角と高さを検討します。チルト角は6度ぐらいが丁度よさそうでした。
     線の長さや角度を寸法から変更するだけで調整できるのでfusionいいですよね。

     この引いた線からテント用の平面を出すので、3dスケッチにチェックを入れ、yz平面に作成していたスケッチをキーボード左端まで移動させます。
     今回左端が真っすぐな面だったのでここにスケッチ作成すればよかったですね。

     チルト線に対してテント角を加えた傾斜平面を作成します。
     3dpで印刷してみて、テント角は3度ぐらいが丁度良かったです。

     作成した面から下をカットして、チルトテントした底面を作成できました。あまり考えずやってますがこういうやり方でいいんでしょうかね。
     デザイン的にはtofuみたいなただ押し出しただけの形状になっていますが、配列が特殊でガタガタなので、ロウスタッガードの四角形の外形なキーボードのように意匠を施すのは手間があほらしくそのままにすることとしました。

     辺の部分をフィレットして整えた

     usbの開口を開けます。スイッチタイプで高さが異なるので、ぱっと見隙間が多い感じになってしまいますね。
     横方向にもだいぶ余裕を持った広さですが、HEではスライドスイッチを二つとか載せたいので、先を見据えて広く開けています。
     不格好にはなりますが仕方ないと割り切る。一応壁の厚みは1mmは残すようにしました。

     こんな感じとなりました。底面は何も無しです、まあ机に面して見えないし、、チルトテント済みでフラットなので滑り止めも好きな場所に張ればいいかなと思います。

     ケースの価格はJLCで本体15000円程度でした。原価の9割はケースであります。家で3DP出力するのが経済的ですね。

    滑り止めはアマゾンで売ってたシリコンシートを打ち抜いて使おうかしら。MYmama シリコンシート

    到着

     到着まで注文から2週間ほどかかりました。プランは6日でしたが混雑している時期だったのでしょうか。
     基板を載せてみます。およそ欲しかったものが出来上がっています。

     アルミの塊なので重いです。私は無意味な重さが好きではないので、軽量化したいなというところ。アルミケースというだけでぱっと見の完成度が高く見えますね。

     内側とはいえなんかでかい傷がいっぱいあったり、糸面取りが安定していなかったりところどころそもそも加工されていない箇所がありました。
     クレーム付けたところ$10クーポンをくれるとのことでしたが、JLCCNCとしては備考欄に出荷前に写真でチェックする旨書いてくれとのこと。
     そもそもデータ通りに加工されていないので、本番でやられると困りものです。使用を満たしているかチェック表のようなものを用意して渡した方がよさそうですね。

     届く前に設計変更したいなという感じだったので、今回は雰囲気見る感じです。ちゃんとデータ通りに加工してもらうように働きかける必要があるので注意ですね。内側外側問わず目立つ傷がついていたので、そこも注意しなければならない。

     フィードバックして再設計します。


  • [自キ]チルトテントアルミケースな左手デバイス作る①基板

     Nitingaleという多目的用途な左手デバイスがあります。私はゲームで以来使い続けているのですが配列がとても美しく見惚れます。

     色々新しく取り組みたい要素が多くあるのですが、その題材としてNitingaleを選び色々試してみたいと思います。

    部品

     部品も選びなおし基板も新しく作り直します。またjlcpcbのpcbaサービスも使わず家で実装しようと思います。微妙と思いながら利用していましたが遂に嫌になりました。ソケット実装や実装不良や金や時間やbasic部品の制約やら、、、

    ・コントローラー rp2040→stm32f072CB
     rp2040色々使ってきたけど部品点数多いし変更します。stm32が部品点数削減できよさそうです。採用例も多そうなのでf072を、lcscで安価なのでリードタイプのT6を選択しました。そこまで変わらないのでU6にして占有面積減らした方が使いやすいのかもしれない。
    ST STM32F072CBT6

    ・チップコンデンサ、抵抗 0402→0603
     jlcのpcbaでは0402サイズを使っていましたがすべて0603サイズの部品を使用します、配線すると0603でかいなと思うのですが目視で十分触れるのが良い点です。
     とはいえでかいので0201とかにしてしまうのが数作るのであればいいのかもね。

    ・LDO sot223→sot23
     jlcのbasicパーツだとsot223を使うしかなかった記憶ですがsot23の一回り小さなものを使えますやったね

     いままで壊れたこともないのですけど、esd保護にonsemi CM1293A-04SOを使ってみました。フットプリントあるだけで使わないなら使わないでもいいですしね。

    基板

     部品点数がrp2040と比べるととても少ない。ここら辺にリファレンスデザインがありました。クリスタルはなくても動くので省略すると、あとは3.3V電源とUSBとデカップリングコンデンサつなぐだけみたい。
    Getting started with STM32F0x1/x2/x8 hardware development

     同様の配列で30キーにサイドスイッチを2つ加えています。
     ダイオード必要ですが配線引き出すのがめんどくさく思ったのでdirectpinsでなくcol2rowとしました。bootモードはhighで入るようです。rp2040とは逆なので注意ですね。

     MXスイッチに加えてgateron low profile 3.0にも対応させます。GLP3はついに?MXタイプとピン配置が一緒になり、MXとロープロの基板を同じソケットで共用にすることができます。中央の突起サイズが異なるので、フットプリントは中央の穴をφ5mmに大きくしたものを使用します。

     古いデータ引っ張り出してきてフットプリント入れ替え、コントローラー部分を再配線します。
     曲配列で配線がめんどくさいうえに汚くなるので色々やってみたのですが、結局以前同様15度傾けた状態で全体の配線を行いました。kicad回転できるのはいいのですけど回転するたびに微妙に座標がずれていくのが気に障ります。
     ダイオードを一か所にまとめるデザインは今まで配線長くなって微妙ではと思ってました。のですが今回usb-コントローラー部が邪魔で、下の方にダイオードを集めた方が配線がまとまりやすかったです。こういうのは実際に直面しないと気づけないものですね。

     kicadだと無理なので外形は一度userdrowingをエクスポートしてcadで線を引きなおしました。

     磁気キーボード基板もコンパチで作りたいので、マウントはpcbではなくプレートで行います。磁気スイッチはメカニカルと違ってpcbマウントしてもプレートとスイッチが固定されないので。
     φ4.1の穴を設け、そこにプレートマウント用のスタンドオフを通します。スタンドオフに引っかからないように長さ6mmの楕円にしてみました。

     プレートにはねじ止め用の穴を設けます。穴の位置はスタンドオフ等があるので、干渉しない位置に部品やパッドを避けて適当に配置しました。あまり深く考えていませんが7点止めになりました。

     JLCで5枚$11×2程度で+部品と送料と実装が基板原価になりますね。
     ロープロスイッチに対応するため基板もプレートも厚みは1.2mmで注文しました。

    届いた

     届きました。基板だけだと早くていいですね。lcscも普通に速くて1週間かからず届きますね。digikeyつかわんくていいや

     届くまでの間に既に没基板と化していたのでstm32f072の動作とqmkの確認に中途半端に実装。大きな部品しか使用していないのでホットプレートでも手はんだでも簡単ですね。点数も少ないし

     なんで没かというとtypecの隣につけたサイドボタン、omronのb3u-3000pというものを使用してみたのですがちいさすぎた、、、一緒に注文したケースと合わせて見て修正版を発注しようと思います。
     また、プレートを1.2mmで作ってみたのですがMXがスカスカでだめですね。1.6mmだと一応両方嵌まりはするけどロープロスイッチはチョイっと無理やり感があり適切ではないので、やはり1.5mmがベストなのだと思います。となると1.5mm板をカットするか削り出すかということですがまたコストアップですね。いくつか試してみようと思います。

     qmkでの設定はkeyboard.jsonでマイコン指定するだけでクリアでした。qmkは偉大であります!


  • Jezail Funder Cornix LP ロープロ分割キーボード紹介

     Jezail FunderのCornix LPを紹介します。
     私はZfrontierのpreorderで購入しました。8月上旬に届きました。Cornixに特典のキーキャップセットとがついて$100でした。

    specification

    Jezail Funder Cornix
    配列corne系の左右分割40%カラムスタッガード
    キー数片側4行6列の48キー+ロータリーエンコーダ
    接続①Bluetooth無線接続
    ②TypeC有線接続(Master左手側からのみ)
    *左右間通信は無線のみ, 各600mAh
    構成FR4プレート
    PORONフォーム
    PCB
    PORONフォーム
    blasting anodized aluminum CNCケース
    テントスタンド
    テント角0, 6, 12, 18, 24 deg
    スイッチkailh choc v2 spring mini
    キーキャップLAK, LCK
    firmwareRMK
    settingvial

     40%というと42キーのイメージが強いですが48キーと多めなキー数に加えてエンコーダもついており、キーマッピングに余裕があります。40%キーボード使ってみようという人もとっつきやすいかもしれない。

     最近は個人製作品でも主流となっている完全無線対応です。私は置いて行かれている有線民なのでよくわからんです。

     特徴としてテントスタンドが内蔵されています。

    Brand

     大陸事情はよく知らないがJezailFunderはデバイスのODMやってるメーカーらしい。
     JP公式Twitter
     JPオンラインショップ
     現在はchoc v2向けのLCK(凹型)とLAK(凸型)プロファイルのキーキャップをラインナップしている。Cornixのpreorderは国内ではyushakoboでも行っていましたがその後どう販売されるのかは知らないです。日本向けにいろいろ動いているので入手しやすい感じになりそう知らんけど。そもそも恒常になるのかという話ですね。
     先日の天キーvol8にも担当者が参加されていましたし色々展開してくれそう。

    PKG

     四角い箱が届きました。

     組み立て済みのキーボード本体。4色展開あり私はsilverケース+LAKキーキャップモデルを購入したようです。

     加えてUSBケーブル、予備のキーキャップ、予備の滑り止め、WhiteRainスイッチ2個、トップカバー用装飾が付属していました。

     先行特典としてポーチが付属しました。

     先行特典としてキーキャップセットが付属しました。LAKの黒を選んだようです。どうせならLCKにすればよかったのに。
     単体で買うと5000円するようなのでお得です。

    外観

     表

     TypeCと電源スイッチ。左手は有線接続と充電、右手は充電専用です。

     裏

    テントスタンド

     テントスタンドが製品自体に組み込まれています。テンティング民の方は別途スタンドを用意したりする必要があったと思うのですっきりしてよさそうです。
     角度は0, 6, 12, 18, 24を選択できるようで、垂直近く立てるようなスタイルには対応できません。
     テント角の切り替えはぱちぱちとスマートに行えてイイ感じに思います。

    0deg

    6deg

    12deg

    18deg

    24deg

    層構成

     アルミケース、PCB、FR4プレート間にはPORONフォームが挟まっています。
     コントローラーやエンコーダー上にトップカバーがかぶさっています。サムクラスタ上にもカバーがはめ込まれておりベゼルというか縁どりが表面を覆いきっています。

     削り出しのアルミケースはブラストとアノダイズ処理されています。底部には600mAのバッテリーを積んでいます。

     ベゼルはキーキャップ面まで高さがあります。
     またケース厚みはスイッチ下から6mm程度あり、その間にバッテリーおよびテントスタンドが収まっています。他の部分はしっかり厚みがありずっしりしています。片側280gあります。

    スイッチとキーキャップとタイピング体験

     標準搭載のkailh choc v2 spring miniはトップPCにボトムPOM、40gfの2.8mmストロークらしい。

     おまけについてきたkailh choc v2 WhiteRainはトップボトムPOM、50gfの2.8mmストロークらしい。

    コンベックス

    普通の

     家にあった静音のやつと打ち比べてみました。比べるとそのまんまspringminiはpcぽい音が、whiterainはpomぽい音がします。外で使うときは静音スイッチが便利そうですね。
     打鍵音は筐体本体の味が強い気がします。しっかりあるアルミケースにフォームを挟んでいる詰まった音がします。小気味よく使っていて楽しいと思います。
     打鍵感は硬質ではありますが強く打鍵しなければそんな角が立たない感じです。強く叩くと貫通するなという感じです。
     体験としてよいかはchoc v2あまり使わないし市販品自体あまり持ってないのでわからんですが悪くはないと思います。結構ケースの味が強いなという印象です。静音スイッチ乗せればほぼミュートされるので機能乗せながら詰めつつも薄くまとめた設計がいい感じにまとまっていると思います。静音スイッチ乗せるのが癖ないかもしれない。

     ロータリーエンコーダの回りと押しはちょっと重めでした。

    設定

     ファームウェアはRustのRMKで作成されているそうで設定ソフトはvialが使用できます。vialが使用できますがqmkと実装自体が異なりところどころ多少挙動は違うのかも。
     vialが使えることはまともなキーボードに必須の条件ですから、Cornixは素晴らしいですね。

     公式からしてデフォルトレイヤーに矢印キーを載せたレイアウトで、分割40%としては変則的かなとも思いながら総合的には使いやすいなと思います。
     とりあえずこんなんで使っていこうと思います。

     なんかわからんけどだいぶ使いやすいですね。

     PCにbt無いので有線で使っています。私は分割はテントないと意味ないというか恩恵受けられないと感じているので、素で弱テントできるのはとてもよいですね。有線接続時は左手側は電源スイッチオフのままでOKです。スリープあるのか知らないですが右手側のスイッチだけ切り替えるのでOKです。

     完全無線は試していないですが、登録回りにBT接続回りが登録されています。

     ロープロキーキャップは打鍵しにくいものが多く思っていますが、LAKはトップの面積がそこまで大きくないので使いやすいです。

    おわり

     機能性もあり打鍵体験も悪くなく良くまとまっています。vialに対応してまともにキーマップ設定できるのもよいです。価格もpreorderでは$100でしたから40%分割触ってみたいという人には国内安定供給来たら気軽におすすめできる気がします。
     キーも比較的多めですしスイッチやキーキャップの取り付け不要、はんだや組み立てもいらないのでとっつきやすいと思います。

     こだわりを捨てこういうのでいいんだよという目線で見るととてもよく映ります。私自身最近はそんな感じで普段使い用に特化型最強よりも減点の少ないいい感じを求めがちなのであります。
     左右間のケーブルないのもデスク上で取り回しやすくいいかもしれない。いやそういうの求めるなら諸々完全無線環境にしてしまえばいいのにお前は。

     余談ですが左側のコネクタが何かしらの不良抱えていて、手持ちのケーブルによってはショートする感じでした。右は起きないし他でデバイスでは使用できていますしケーブルでなくただのコネクタ起因で設計不良でもないですが個人輸入だとこういうのがあれですね。同型のコネクタはストックあるので気になったら交換しようと思います。とりあえず不良起きないケーブルに接続して使っています。

     


  • デスク周り サブモニターにEIZO FlexScanがおすすめ

     メインモニターにこだわりの製品を使用する方は多いと思いますが、サブモニターはメインモニターに押し出された古いモニターが流用されることが多いのではないでしょうか。

     メイン落ちを並べるだけでなくせっかくなのでサブモニターもこだわりましょう!という話です。

     ゲーマー目線でいうとメインモニターというのは基本的には高リフレッシュレートなモニターを使用していることと思います、仕方ないところですが発色が悪いものが大半です。TNパネルはそういう視点では論外ですしまず求めるものではないです。ipsでもやはりゲーミングモデルは基本的に色が変なものばかりです。
     またサブモニターではゲームをしないのですから、ゲームに特化した要素は外したものを使用しサブモニターとしての用途に特化するべきというのが考えです。人によってその用途もまた異なるでしょうけれど。

     そこで私はEIZO FlexScan シリーズのモニターをおすすめしています。モニターを多数試したわけではないですがいろいろ検討し購入し使い続けてきてとても良いものと思います。ですのでただモニター選びの候補に加えていただけたら嬉しいです。

     発色がまとも。素で普通にきれいな色をしていますし調整も必要ないです。動画やイラストを映し出すのにゲーミングモニターより向きます。

     4portセルフパワーUSBハブ。これに限らずモニターに付いているハブはどのメーカーでも基本的にはセルフパワー式で電力供給に不安がありません。また映像出力ケーブルと束ねて引っ張ってくればよいのでアップリンク用のUSBケーブルが邪魔にならずデスクがすっきりします。
     側面に2port, 下向きにportついており使い分けもできます。マウス等の無線デバイスのレシーバーを刺せばかさばらず近距離で通信ができます。リールケーブルなど使用すると必要な時だけサッと引き出して不使用時は隠しても置けます。

     ラインナップが豊富で解像度やサイズ、色々選べます。私はフルHDのEV2460を愛用しています。インタフェースはタッチ式でボタン式より楽に操作できます。

    いいぞ

     


  • ZENAIM KEYBOARD TKL 磁気キーボード紹介

     ZENAIMを入手したので紹介します。触ってみて思ったことを書いているので使い込んでの使用感はわかりません。

    分解

     横幅38センチ程度あります。かっこいいですしフローティングデザインは小指の腹でctrlを押す私にとって魅力的です。
     打鍵音が非常に大きいです。
     キーキャップは18.2mm角で1mm厚です。

     滑り止めとチルトスタンドがあります。チルトスタンドは樹脂筐体の強みですね。そうでなくとも私自身はキーボードの樹脂筐体に肯定的です。ちゃんと構成すれば騒音でないですし何より軽いです。
     デザインを感じます。プレートは板金なんでしょうか?

     キーキャップを外しました。choc v1的なのです。手測ですが1.25×2.85mmの軸が5.65mmピッチで配置されています。

     キースイッチを取り外してみました。プレートと基板の間にフォーム等はありません。
     補正値をユーザー側で入れられなかった時期はZENAIMのスイッチを外し異なる箇所にはめることはご法度でしたが、今はユーザーキャリブレーションが実装されたらしいですね。

     キースイッチを分解してみました。直方体の大きな磁石が使用されています。上から挿入するのは非十字ステムならではです。
     ショートストロークでありながらロープロファイルでないスイッチです。逆に一般的なロープロスイッチはストロークが3.3mmとかあってロープロでありながらショートストロークではありません。ロープロとショートストロークをごっちゃにしてはいけません。

     スタビライザーを取り外してみました。プレートマウントでクリップインです。

     15点止めのアルミプレートは1.4m厚です。スイッチをはめた状態でも押すとたわみ感があります。

     プレート裏に一か所だけ柔らかいフォームが張り付けてありました。なんでしょうね。

     小さなスポンジ片はここのスルーホールにあてがわれていました。なんだろね。
     やっぱりホールセンサ上の銅箔パターンは無くした方が良いのでしょうかね。機器がないので実際にどんな影響がどれだけ及ぼされるのかわかっていません。

    プレート裏にはボトムケースにはめるガイドのように固めのフォームがぐるっと貼り付けられていました。

     5点止めの基板を取り外しました。ボトムケースはリブが入っており中央にエプトシーラーが貼り付けられています。ねじ止めはすべてセルフタップです。だいぶ薄いですね。

     基板は1mm厚です。やっぱり磁気キーボードは薄いほうがいいですよね。

     コントローラーは170MHzクロック5MSPSADCFPu搭載のSTM32G473です。フラッシュも載せてますね。
     基板を見ると一目瞭然で、なぜZENAIMのUSBが右出しなのかがわかります。マイコンがでかいからキーがないTKL部に配置する→USBを真っすぐ引っ張る→右側に出た。でしょうか。
     では60%はどうなってるのか?最もスペースがある2.25Ushift裏に配置でしょうか。TKLから列数減って48ピンpkg使えたりもあんのかな。プレートマウントスタビだと使える面積増えるなと思うなどしました。

     磁気キーボードは各社いろいろな部品を使用してキースキャンしています。ZENAIMではFETで行ごとに電源をオンオフして列を読み取るcol2rowのようなマトリクススキャンをしている のではないかと想像します。

     消費電力を見てみるとメカニカルと比べると大きいですがふつう500mA制限と思えば余裕があります。
     fun60proは230mAでした。このチェッカーはアリエンテックのUT70です。

     ホールセンサの電源部にオシロを当ててみました。これを見てどう思うかは人それぞれだと思うのですが、(設計意図は知らないけど勝手に)私はいいなと思いました。

    エアプZENAIM語り

    ・価格改定と新製品発表
    新製品リリースのお知らせ-ZENAIM
     昨日、値下げと60%サイズの販売アナウンスがありました。50,000円は私としては払えなかったですが、30,000円なら検討できる価格と思います。
     一方で製品価値がだいぶ下がったなという残念さもあります。まあそもそも客でない私が言えることではないです。設備投資回収したし稼働率上げるべみたいなことなんですかね知らんですけど。
     色々試して勉強するには大陸系の製品は素晴らしいですが、一方で即値下げ即モデルチェンジ即ディスコンや公称値競争がないだけでも腰を据えた選択肢としてZENAIMというか国産ブランドは強く思います。発売から2年経ってますからね。

     私がなぜZENAIMを買ってこなかったか、貧乏, 配列, 設定自由度, 等の個人的で的外れな理由は置いておいて、
     一般的な実機に触れた感想としてはカチャカチャと騒音打鍵音、キーキャップ塗装劣化、で購入に至りませんでした。とはいえ当時の感覚として打鍵体験がよいよいと言われている磁気キーボードのほとんどが実際のところ全然打鍵体験が悪いしカチャカチャうるさかったということはあります。ゲームに打鍵感も打鍵音も関係ないでしょという人ですがそれでも気になる音の大きさでした。
     ここは価格改定と同時にフォームが追加されるようなのでそれでどれくらい反響を抑えられるのか次第では、またキーキャップの塗装改善次第では、これらの気になっていた欠点がなくなり非常に良い製品になるかもしれませんね。

    ・1.9mmショートストロークスイッチ
     そもそもストローク長くても機敏に反応するのがDynamic入力なわけで、ショートストロークはある種相反する要素であります。しかし現実としてユーザーは理想的な運動ができるわけではないですから実際のところショートストロークというのは理にかなっているのでしょうね。
     例えばノートパソコンのキーボードを考えるとストロークが短すぎ、指をキートップにつけたままだとストローク動作がしにくく感じます。運動には予備動作が必要ですが、過剰なショートストロークは遊びがなく予備動作を許しません。
     私がゲーミングには立体的な形状のエルゴノミクス?キーボードが良いと言うのはそういうことになります。
     するとどうなるかというと、指先をキートップから離してタイピングを行うこととなります。ノパソはモバイルのためのショートストロークもといロープロファイルなのでそれでよいのですが、ゲーミングとなると話は変わります。私は指先はキートップに触れてた状態でプレイするべきという考えなので、予備動作を妨害するようなショートストロークは悪影響というわけです。またその点でいうと予備動作を存分に許しながら機敏に反応するためロングストロークなDynamic入力の方が理論的にはいいと思うわけです。理論的には。
     ではZENAIMの1.9mmはどうかというと短すぎると感じますが慣れればちょうどいいくらいかなと思いました。どの程度口を出したのかは知らないですがプロが監修しただけはある設計値なのかもしれません。

     そんな個人的なことよりも、ショートストロークが磁気スイッチと相性がいいということがシンプルな強みだと思っています。磁石が離れることによる磁力減衰はリニアではなく、より高次で距離減衰します。つまり磁石が離れるほどホールセンサの解像度が悪化し、ラピトリ制御の精度が悪化します。例えば同じ基板同じ磁石で、3.5mmストロークと1.9mmストロークのスイッチを準備したとします。するとショートストロークの方が1.6mm分解像度の悪い領域を使わずに済み、低ノイズで精度のよい領域だけで使え、より短いトリガー距離を謳えると思っています。
     また、MXタイプのスイッチに入っている磁石よりZENAIMスイッチの磁石は太く長い磁石を使用しています。よく知らないですが磁石はでかいほうが強く、磁石固有の磁力の距離減衰を抑えられると思っています。

     減衰が効いてくるのは精度だけではありません。隣のスイッチを押したときに磁気干渉し、キーが誤入力切れされてしまうのではないかと心配することができますよね。キーアイソレーションも強い磁石?の方が有利に働くと思っています。そういうのもうまく補正するように補償していたりするんでしょうかね分からないですが。

     素晴らしきZENAIMスイッチですが気になる点が一つあります。LEDライト用にスイッチに突起が出ていることです。この突起のせいで14mm角の穴にはめることができずMXタイプとプレートが共用できないのです。あとスイッチ単体で販売してくださいお願いします。

    ・省電力
     よく磁気キーボードで電力が足りないなんてことを目にしますよね。その通りで、ホールセンサを60個とか常時起動しながらコントローラーも高速スキャンをし続ける。ただ文字を入力するだけの機械とは思えないほど電力を消費します。

     私は最近はわざわざ磁気キーボード使うんだからそういうものとしてむしろ全力で電力を消費すればいいじゃんと思ってきています。これこそがゲーミングだとむしろ電力バカ食い肯定です。PCが古かったりするとUSBからちゃんと規格通りに電力供給できないとかざらですからパワー全開磁気キーボードにはセルフパワーUSBハブをおすすめします、8k対応=USB2.0でありUSB2.0に対応していないものなど売っていないですからよくわからない謳い文句以前になんでもいいからセルフパワーのハブを使おう。

     それは置いておいて、ZENAIMは優れており500mAに対して大きく余裕のある消費電力です。つまりZENAIMはたかが文字入力デバイスキーボードごときとしての尊厳を保持しているのであります。セルフパワー前提の磁気キーボードは、当然のように300W消費するグラボのような特殊な用途でのみ使用されるデバイスなのであります。私はもはやそのことに肯定的になりつつありますが、ZENAIMは唯一の?良心です