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[自キ]結束バンドを使ってkailh choc v1キーキャップを自作する
自作キーボードにおいて狭ピッチや3Dなキーボードを作ろうとすると市販のキーキャップのプロファイルだと納得がいかないことがあります。
特にロープロファイル・キースイッチであるkailh choc v1は選択肢が非常に少ない問題があります。
そこで本記事では結束バンドを3Dプリントしたパーツと組み合わせてkailh choc v1用のキーキャップを自作する方法を紹介します。
ステムと一体型のキーキャップと比べFDMでは量産しやすく、またステム折れの発生しないキーキャップを作ることができました。
まあアイキャッチ見たまんまです。
構想
キーキャップを自作する方法としてはシリコンで型を取りレジンを流し込む方法や、SLA方式の3DPで制作する方法が主流かなと思っています。
今回はFDM方式の3Dプリンタでも簡単にキーキャップを作れないかという視点で取り組みました。
なぜかFDMというとまずFDMしか持っていないこと、レジンが単純に高い、量産に向かないと感じたからです。
3Dプリントサービスにモデルを作って注文するという手もありますがそれはまた別の話。
考える上で着目した点は以下の2点になります
①サポート材
FDMでプリントする際めんどくさいのがサポート材の処理です。極力サポート材のいらない設計を心がけます。
キーキャップは沢山必要ですから、たくさんサポート材を剥がす必要があります。
ステムの折れ問題はぶっちゃけそこまで気にしていませんでしたが、サポート材を剥がすのだるすぎるのでステムと一体型で印刷する案は採用することはないです。
よって単純にキーキャップパーツとステムパーツを別々に印刷し、ステム部分をキーキャップパーツに差し込むことが考えられます。
②ステム
ステムとはキースイッチに差し込む部分ですが、自作キーキャップにおいて大きく問題となるのがこの「ステムの折れ」だと思います。
工夫のしようはあると思いますが射出成型のものと比べるとどうしても折れやすいと感じました。
まあキースイッチに嵌めてしまえば折れることもないのでそこまで気にするところではないのですが、気を使わないに越したことはないです。
そこでステムを別の素材にしてFDMキャップに差し込むことを当然考えます。折れないためには2つのアプローチがあり、剛性が高いものと柔軟性に優れるものです。
前者については厚さ1mm幅3mmの金属角棒をカットすることでしたが、そんな都合のいい素材は見つからず(探せばあるかもしれませんが)。見つかるt1mmの10x10cm板をカットするのはとても大変です。
よって後者の案になるわけですがある晩厚さ1mm幅3mm……結束バンドだと唐突に浮かびここに至ります。
アマゾンで検索すると厚さ1mm幅3mmとはいきませんが厚さ0.8mm幅3mmのものが見つかりました。
キーキャップを作る
実際に結束バンド式chocapを作ってみます。
データシートから3×1.2mmの長方形が5.7mmピッチであることが分かります。
MBKキーキャップをノギスで測ってみたけどなんかでかい
差し込む結束バンドの厚さが0.8x3mmであることを考慮してFusion360でモデリングします。
印刷環境で変わるので結束バンドに合う寸法を見つけます。
今回は14.6mm角の狭ピッチキーキャップを作りました
ステムを差し込む穴を設けます。深さは2-3mmぐらいがよさそう
モデリングしたら印刷します
結束バンドを5-6mmの長さでカットします
なんとなくで長さを覚えてちゃっちゃと切ります
印刷したキーキャップに差し込みます。
ステムのはまりが緩い歩留まりも出ますが、捨てるなりステムに切り込みを入れたり接着剤をチョンとつけて差し込むなりします。
キースイッチに嵌めてみます。
ひっくり返してたたいても落ちてきません。十分実用できると感じます。
おわり
サポート材なしで量産できるのがとてもよいと思います。
ステムまで印刷するより結束バンドカットして差し込む方が早いのでFDMならやらない理由がありません。
おしゃれキーボード好きな方は生理的に受け付けないかもしれませんが個人的には実用第一なので気になりません。
最終的に3DPサービスに発注するにしてもFDMで簡単に試作ができると感じました。
結束バンドを接着すればいいだけなので、3DP印刷に限らずいろんな素材を使ってこの方式で作ることもできそうです
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[自キ]kailh PCB ソケットをホットスワップ化する
自作キーボードのキースイッチをホットスワップ化して着脱可能にするための
PCBソケットを、導通性両面テープでホットスワップ化します。
ホットスワップソケットのホットスワップ化
導電性両面テープを使います
pcbのパッドにカットして張り付けます
いい感じにくっつきます
所詮テープなのでキースイッチはめるときは剥がれないように裏から抑えなくてはなりません
導通不良もなく普通に使うことができました。試作用なら十分そう
おわり
ソケット自体安価ですが試作試作と消費していると100個があっという間で多少もったいなく感じたのでホットスワップソケットをホットスワップ化してみました。
MXならソケットより安価なスイッチがあるしそれでいいかもしれないけどchocはちょっと高いし。
はんだづけより時間がかかってしまうので時給換算したらどっこいかもしれませんが、足りなくなったときにわざわざはんだを剥がして使いまわすよりはよっぽど楽です。
実際にやってみるといいじゃんと感じるかもしれないし、一方でめんどいことせずにケチらずどんどん使い捨てていこうと踏ん切りがつくかもしれない。
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[マウス]FPS用 滑り止めグリップテープのおすすめ
マウス用のグリップテープとしてリザードスキンやメーカー純正のものなどゴム系で高価なものしか知らない人にほかのグリップテープの選択肢を知ってもらいたいやつです。
はじめ
マウスはグリップテープを貼ることで安定感が増し、無駄な力がいらなくなりとても動かしやすくなります。
私はサイドのみ貼る派ですが、トップにも貼るのが好きという方もいますし、貼ること自体に否定的な人もいます。貼った方がよいかは人それぞれでありますが。
マウスにグリップテープを張らないのが普通、からだいぶグリップテープを貼るということが浸透してきているように思います。
しかしその多くがリザードスキンやメーカー純正のゴム系グリップテープなど高価でありながらグリップ力に劣っていると感じるものです。
1800円です。
メーカー純正に至ってはそもそもマウスのサイドをラバー加工していたものをソリッドシェルに変更し、わざわざグリップテープとして別売りしているようなものです。搾取です。
表面に凸凹のある事のメリットも私はあまり分かりません。
他のテニス用などのグリップテープを使用した上でリザードスキンや純正グリップテープがよいというのなら何も言いませんが、ほかのタイプのグリップテープも試してみてほしいという話です。
はさみを使うことに抵抗がないのであればぜひ試してみてほしいです。
私はウェットタイプがいいと感じるのでそれらを紹介しますが、中にはドライタイプ等々がよいという方もいると思います。そういう方々が各々でおすすめを発信していただければよいと思います。
お勧めするもの
PGGからラケットウェット系のグリップテープが発売されたのでこちらもいいらしい(当方未使用)Pulsar Gaming Gears Supergrip グリップテープ
グリップテープ
グリップテープを貼ることにより良いグリップ力を得られ、またクッション性を与えフィット感が向上します。
またマウスの形状が小さいと感じるときに貼り重ねることでマウスの形状を自分に合わせることもできます。
マウスグリップテープとして定番であるキモニーとウィルソンを紹介します。
キモニーは0.33mmの薄いモデルがあり厚みをそこまで変えずに使用することができます。
ウィルソンは耐久性があり強くひっかいても傷つかない丈夫さがあります。
キモニーのほうがクッションという感じでソフトな印象。ウィルソンのほうがハードな感じがある。
質感が異なるのでっどちらがいいとは言えずどちらも試して使い分けるとよいと思います。両方買ってもリザードスキンより安いので。
また手汗の多い人にはタオルタイプのグリップテープもよいようです。使用したことはありませんが試してみてはいかがでしょうか。
TRUSCOの滑り止めシートは薄さ0.3mmと薄く、粘着剤が最初からついているのでカットするだけで使用できます。質感としては滑り止めのラバーでグリップ力は高いです。
本来滑り止め用途なので爪でこすると削れてしまうのがグリップシールと同様に難点であります。
TRUSCO(トラスコ) 滑り止めシート 片面タイプ片面粘着剤付 A4サイズ TNSSA-A4接着材
グリップテープの接着剤としては両面テープが一般的です。3M等の普通の両面テープの薄いタイプでも十分ではあります。
より薄さを求めると工業用の0.01mm両面フィルムテープ等もやや高価ですがより薄くよいと思います。
両面テープのはがした際の糊が残るのが心配な方もいると思いますが、はがせるタイプでも長期間貼っていると残ることがあります。マスキングテープだってずっと貼ってたらノリがべたべたします。
どちらかというとテープというよりもマウスの表面加工によるところもあります。
さらさらした滑らかなものは残りにくいですが、細かいシボ加工なものは残りがちです。
パーツクリーナーを購入しておいて残ったら落としましょう。マウスやマウスパッドの洗浄等にも使えるので持っていて損はないです。
また薄さの面で有利であり、カットする面倒さのない粘着スプレーも紹介します。
カットしたグリップテープ貼り付け面にスプレーしてマウスに貼り付けるだけですが、そこそこな粘着力でマウスに使用可能です。表面テクスチャがあったり大きな局面には無理ですが
剥がすと粘着層面が残ってしまうのですがその時はパーツクリーナー等で拭き取ることができしつこい粘着層よりも除去しやすいです。
難点としてはマウス表面がテクスチャ加工されているものには性質上張り付かないことです。
グリップシール
グリップ加工のあるシールもグリップテープとしてマウスによく使用されています。
ピック用の滑り止めシールで十分なグリップ力があります。。
テニス用グリップテープに対して薄さの面でメリットがあり、マウス形状をほぼ変えずに使用できるのが魅力です。
滑り止め加工が削れてしまうので爪が当たらないように使用しなくてはなりません。
なので指を立てないかぶせ持ちマウスなどよく合うのではないかと思います。
50枚入っているのでどんどん張り替えてもいいように思います。
グロス加工で写真写りよくない 同様の系統の商品でpickstickのフリーカット版のようなGhostGripが販売されています。
こちらはフリーカットタイプなのが魅力です。同様にグリップ力は十分ですが爪が当たる場所には向かないと感じました。
グリップテープの表裏
グリップテープには表裏があります。たまに表裏逆に使っている人がいますが、表面を表にして使わないと性能を発揮できません。
写真じゃいまいち違いが分かりませんが、表の方がつるつるしていてぺたぺたします。
表 裏 表面は手で触れる側で、ぺたぺたしています。
そのため両面テープなしでもマットなマウス表面に張り付けることができます。
テープいらずで糊でべたべたすることもなく一見よいのですが、表面は表側にしたほうがグリップ性能や肌触りがよいです。
重ね張りする際は表と裏を貼り合わせるので両面テープを張り付けずにそのまま貼り付けることができますね。
表裏を間違わないようにしましょう。
グリップテープを貼る
グリップテープをうまくカットできないという声をたまに聞きますので特に工夫等ありませんが一例として紹介しようと思います。
マスキングテープをマウスに張り付けカットするアタリを付けます
マスキングテープをはがしコピー用紙とかに張り付けはさみでカット、型紙を作ります。
型紙を当ててフィルムにカット線を引きます。
両面テープを張り付けます
カットします。
マウスに張り付けます。
サイド全面に貼るのもおしゃれでいいですが
実用的には指が触れる部分さえカバーできればいいので個人的には形状に沿ってカットするよりワンポイントで張り付けるだけでいいんじゃないかと思っています。
おわり
デバイス界隈の方々はこのようにテニス用やピック用など様々な発想があって面白いですね。
他にもグリップ力向上によいアイデアがたくさん隠れている気がしてきます。
快適なマウスライフを
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HKGaming Mira-M マウスレビュー
HKGamingのMira-Mというマウスをレビューします。写真撮っただけ
amazonにて1900円で投げ売られていたので素材として購入しました。
G PRO Wireless形状を持ちやすくした形状と感じフィット感が得られて優秀な形状だと思います。
スペック
メーカー HKGaming 形状 左右対称 長さ 124.2 mm 幅 64.4 mm 高さ 40 mm(ソール0.5mm抜き) 重さ 63 g スイッチ omron50m センサー pmw3360 LOD 1 mm DPI 100-12000(100刻み) ポーリング 125/250/500/1000 Hz ソフトウェア Software – HK Gaming (hk-gaming.com) 形状
G PRO Wirelessの軽量クローンとして知られるG WolvesのHati-Mのコピーです。
G PRO Wirelessクローンであるこの形状は持ってみると一回り小さく、比較してみると凹凸が強調されている形状であることが分かります。
先に比較のためにG PRO Wirelessの形状を示します。
以下形状レビューでは省略しますがG PRO Wirelwssと比較して、が文頭につくものとして下さい。
上下
ぱっと見でも尻がでかくなって中央フロントが細くなってるのが分かる。
サイズ感
中型。G PROWirelessより小さな感じ
リア
尻幅は比較的太くなっている。
中央・フロント
比較的細くなっている
逆台形度
こちらの方が大きくなっており中央部もフロント部も引っ掛かりができフィット感を得られる
センサー位置
中央よりややフロントより。prowirelessと同程度
横
トップ
ぱっと見同じ
MB
比較してやや低く、ガイドもあり指先にフィット感を感じられる
前後
比較して逆大警官が強いのが分かる
特徴
- L 124.2 x W 55.2-64.4 x H 40 mm
- PROWirelessと比較して凹凸のあるフィット感の増した形状
- そのためサイズ感は比較してやや小さく感じられる
比較
ギャラリー
中身
分解
ピンアサイン 青がシールド
サイドシェルがギシギシいう。
シェルは非常に柔らかくもろい。分解時に爪折に注意
ホイール
TTC黒
ノッチ感が薄く持ったりした感じ
ホイールクリックはタクトスイッチで連打が効かない
クリック
OMRON D2FC-F-K(50M)
詰まる重い長い左右差ある
omron50mの悪いところも存分に出ている
使用自体に難はないが安っぽく全然よくない
サイドボタン
huano青殻白点
特になし
ケーブル
よくある柔軟さに振ったが太く重いタイプの疑似パラコード
箱出しの時点で断線気味だったので品質も良くない
ソール
MS系汎用ソールは0.5mで拡張用大ソールは0.45mmです
品質は良くない。滑り以前に最初からぼこぼこに張られてるし
センサー
緑(miram)がやや右にズレていますね。s1-c比1ms程度のセンサー遅延あり。
これはmira-mに限らずこのタイプの汎用3360系マウスに共通。
まあ1msなら個人的に許容範囲だがとなると汎用3370系無線マウスが視野に入ってくる(値段は大きく異なるが)
LODは 1mmと短め。
ソフトウェア
Software – HK Gaming (hk-gaming.com)で設定
グリップ
重さ
63G
コーティング
グリップテープ推奨
MB
くぼみがあるため指先のガイドになる
つまみ
手首浮かせたつまみが細くなっているサイドとMBのガイドに合う。
つかみかぶせ
prowirelessより幅が狭いため薬指にフィット感が得られる
おわり
50歩100歩かもしれないがhatimの方がちゃんとしている感じ
定価の価値はないが1900円で投げ売られているなら遊び用で買うのはあり
Hati-Mを使用していた当時は軽さとマウス全体の重さのバランスが良くて感動しましたが今となっては軽くないので時の流れを感じますね。もう2年前だぜHatimの投げ売り
Hatimは3800円で投げ売られましたがコピー品が半額で投げ売られているのは面白いですね。
G PRO Wirelessのフィット感を得させようとしてこない要素を解消した形状で個人的にはgpwlより優れていると感じます。gpwlがもうちょい小さければとかいう人にはしっくりくるような感じがあります。
がおもしろみがないのもまたというところです。
前の記事:
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[自キ]FloppyKBD:00 左手でカーソル操作を意識したマクロパッドを作る
初めて基板を設計し、PCBを用いた自作キーボードを作ってみました。
自作キーボード設計の練習として、ふつうカーソルキーは右側にありますが、マウスやテンキー操作と合わせて左手で行いたいと思いましたのでそのようなマクロパッドを制作しました。
参照
概要
いままでいまいちやる気が出なかったため基板を起こしてこなかったのですが、ホイール実装するときに基板だと固定が楽ちんなのでこの機に基板を起こしてみることにしました。
先人方のおかげで環境整備が整っており、素人でも難しいことを考えずに基板を設計から発注まで行うことができました。
foostanさんの自作キーボード設計入門を参考にというかまんま進めて自作キーボードにおけるkidadの操作を学習しました。
最初なので10cm x 10cmの基板サイズで制作を行うことにしました。どうせなら実用的なものが作りたいため、今回は一般的なキーボードでは右側についているカーソルキーを左手で操作することを想定したマクロパッドを作ってみました。
ケースはアクリルやFR4サンドイッチ等がありますが3DPが手元にあることや雑にねじ止めすることがあまり好ましくないこと、基板設計の練習が主題であることなどから簡単に3Dモデリングを行いFDMでシンプルなワンピースケースを印刷することにしました。
基板設計をスムーズに行うことができ、シンプルな構造のカーソルキーマクロパッドを制作することができました。
キー配列
便利なツールが充実しているので普通なキーボードを制作する分には自分で図面を引くことは必要ないようです。便利ですね。
まずはキー配列を決定します。
Keyboard Layout Editor (keyboard-layout-editor.com)を用いてポチポチしながらいい感じの配置を探り以下のような配列に決定しました。
上側にカーソルキーを配置し、その他多用するキーなどを割り振ろうと考えました。
やや斜めに配置し指を自然に起きやすくするよう工夫をしました。
キーレイアウトが決定したらjsonデータを取得し、ai03 Plate Generatorを使用することでプレートデータをダウンロードすることができます。
キーピッチ、プレート寸法を指定できます。今回は19mピッチ、プレートは14.2mm幅を指定しダウンロードしました。
このデータを用いてkicadでのフットプリントの配置とプレートデータの作成を行います。
KLEとai03plategeneratorを用いることで簡単にdxfデータを作成することができました。
KLEを操作しながら配列を決定する場合はこの流れが一番楽そうです。
基板
基板の設計はKicadでfoostanさんの自作キーボード設計入門を参照しながら行いました。
従いながら行うことで詰まることなく設計を行うことができました。
一度完成した後には、kicadの大まかな理解をすることができていて二度目三度目からは自分の力で基本的な作業を行うことができるようになりました。とてもよい本だと思いました。
回路図です
pcbエディターです
キー数が少なく面積的にも余裕ある配置なためサクサクと行うことができました。生成したdxfファイルをインポートしピッチをキーピッチ/4とかにすることで最初の配置も簡単に行えます。
チェックを通してパスしたらガーバーとドリルファイルを吐き出し発注を行います。
今回はPCB Prototype & PCB Fabrication Manufacturer – JLCPCBにて発注を行いました。安く届くのも早かったのでまあ良いのではないでしょうか。
ケース
ケースはFDMで出力するという点からも、サポート材を取り出しやすい形状である必要があり、シンプルなものを作ろうと考えました。
トッププレートとボトムプレートが一体型のワンピースケースで基板を挿入するだけというのがシンプルだし組み立ても楽でよいと思い方針を立てました。
挿入面は基板がむき出しとなりますが、細かいところをこだわることは目的ではないのでまあいいかなという感じ。
作りたくなったら基板共通で作り直せばいいといえばそうですし。
先ほど出力したdxfをインポートしFusion360でスイッチの位置と基板外形をスケッチし、それらを押し出して切り抜いてで3dモデルを作りました。
3dモデルとはいうものの平面の押出のみで楽でした。
基板挿入面が突き抜けているため、見栄え等悪くなりますがサポート材をスイッチプレート部分のみで印刷できます。
基板外周にporonシートを張り付け、キースイッチを差し込んだ時にちょうど良い高さになってくれるようにしました。
基板をねじ止めしていませんが、キースイッチの足がねじ代わりにケースに固定してくれます。
ファームウェア
config.h
使用ピンです
#pragma once #include "config_common.h" /* USB Device descriptor parameter */ #define VENDOR_ID 0x0121 #define PRODUCT_ID 0x0008 #define DEVICE_VER 0x0001 #define MANUFACTURER Tsuiha #define PRODUCT fd00 /* key matrix size */ #define MATRIX_ROWS 4 #define MATRIX_COLS 4 #define MATRIX_ROW_PINS { B5, B4, E6, D7 } #define MATRIX_COL_PINS { B6, B2, B3, B1 } #define UNUSED_PINS #define DIODE_DIRECTION ROW2COL /* Set 0 if debouncing isn't needed */ #define DEBOUNCE 5
info.json
最近qmk入れなおしたんですがinfo.jsonがないとhexを吐けなくなったようです。初めて書きました。
{ "keyboard_name": "FD00", "url": "https://github.com/Tsuiha", "maintainer": "Tsuiha", "layouts": { "LAYOUT": { "layout": [ {"label":"K01", "x":1, "y":0}, {"label":"K02", "x":2, "y":0}, {"label":"K03", "x":3, "y":0}, {"label":"K11", "x":1, "y":1}, {"label":"K12", "x":2, "y":1}, {"label":"K13", "x":3, "y":1}, {"label":"K20", "x":0, "y":2}, {"label":"K21", "x":1, "y":2}, {"label":"K22", "x":2, "y":2}, {"label":"K23", "x":3, "y":2}, {"label":"K30", "x":0, "y":3}, {"label":"K31", "x":1, "y":3}, {"label":"K32", "x":2, "y":3}, {"label":"K33", "x":3, "y":3}, ] } } }
keymaps\via\rule.mk
via対応するにはこの一文が必要らしい
VIA_ENABLE = yes
info_via.json
via対応用のjsonが必要なようです。初めて書きました。
hex吐くのには使わないぽい
{ "name": "fd00", "vendorId": "0x0121", "productId": "0x0008", "lighting": "qmk_rgblight", "matrix": { "rows": 4, "cols": 4 }, "layouts": { "keymap": [ [ { "y": 0.25, "x": 1.5 }, "0,1" ], [ { "y": -0.75, "x": 2.5 }, "0,2" ], [ { "y": -0.75, "x": 3.5 }, "0,3" ], [ { "y": -0.5, "x": 1.5 }, "1,1" ], [ { "y": -0.75, "x": 2.5 }, "1,2" ], [ { "y": -0.75, "x": 3.5 }, "1,3" ], [ { "y": -0.5, "x": 0.5 }, "2,0" ], [ { "y": -0.75, "x": 1.5 }, "2,1" ], [ { "y": -0.75, "x": 2.5 }, "2,2", "2,3" ], [ { "y": -0.25, "x": 0.5 }, "3,0" ], [ { "y": -0.75, "x": 1.5 }, "3,1" ], [ { "y": -0.75, "x": 2.5 }, "3,2", "3,3" ] ] } }
via用jsonの書き方が調べても大して出てこずremapってどうやてっ対応するんだって感じでしたが公式ドキュメントがちゃんとありました。なぜかなかなかたどり着けなかった。
Required Properties | VIA (caniusevia.com)
remap対応したので簡単にキーマップの変更ができるようになりました
組み立て
組み立てに必要なものは
- 基板
- smd ダイオード1N4148W x14
- MX用PCBソケット x14
- promicro
- リセットスイッチ(ピンセットでもいい)
- ポロンシート 1cm x 10cm程度 x2
- ケース
- ゴム足等滑り止め要素
- MXキースイッチ x14
- MXキーキャップ x14
ただキースイッチが14個ついているだけの簡単な構成なので一度でも何かしらの自作キーボードキットを組み立てた方がある方ならビルドガイド不要で組み立てられる内容です。
スルーホール部品は表面からはんだ付けし表面実装部品は裏面ではんだ付けします。
組み立てる前に最初にファームウェアを焼いて動作確認したらベストなのかもしれない。
Keyboard/FloppyKBD/FD00/firmware at main · Tsuiha/Keyboard (github.com)
remap対応しました
基板が届きました。おー
ダイオードの実装は片方のパッドに予備はんだをして行います。
予備はんだを溶かしながらピンセットでダイオードをパッドに置きはんだをなじませます。
もう片方が浮かないように気を付けます。
もう片方のパッドもはんだ付けします。
同じ要領でpcbソケットもはんだづけします
これで表面実装部品のはんだ付けは終わりです。
スルーホール部品をはんだ付けしていきます。
promicroにピンヘッダをはんだ付けします。
この向きでピンヘッダを差し込みます。傾かないようにやります。
promicroを裏面から差し込みマスキングテープ等で固定します。
ニッパで飛び出る分のピン先をカットします。
はんだ付けします。
必要があればリセットスイッチをはんだ付けします。
タクタイルスイッチ – 2pin 3.5x6x4.3mm – 遊舎工房ショップ (yushakobo.jp) これを使用します。
はんだづけおわりです。フラックスクリーナーで汚れを落とします。
ポロンシートをカットして裏面両端に貼り付けます。
ケースに基板を差し込みます
スイッチをはめていきます。ねじ止めしていないため基板とスイッチ穴の位置とを合わせる必要があります。
なんとなく位置を合わせてから差し込んでいきます。
スイッチをはめました。
ゴム足を貼って完成です。いい感じですね。薄くグリップ力もあり自由度が高いことから今回スーパーXを滑り止めとして採用しました
いいね!
JLCPCBでレジンケースを注文してみました。FDMよりも見た目がぐっといいですね。
1mm厚の10x10cm金属板を挿入しウェイトとする計画でしたがはみ出してしまいました。
はみ出してますがとりあえず重さが出ていい感じ
おわり
キーボードの基板設計を学ぶことができました。
おっくうで基板設計を後回しにしていましたがこれからは基板での自作キーボードを作っていけますな。
Keyboard/FloppyKBD/FD00 at main · Tsuiha/Keyboard (github.com)