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SteelSeries Kana V2 マウスレビュー
SteelSeriesの小型ゲーミングマウスKana V2を紹介します。
つかみ持ちに合うSenseiタイプの左右対称マウスです。
スペック
メーカー SteelSeries 製品 Kana V2 gaming mouse 形状 左右対称 長さ 121.9 mm 幅 65.8 mm 高さ 37.5 mm(ソール0.65 mm抜き) 重さ 83 g スイッチ D2FC-F-7N DPI 400/800/1200/1600/2000/2400/3200/4000 ポーリング Hz 125/250/500/1000 LOD 4 mm(純正ソール0.65 mm) 最大速度 60 IPS 最大加速度 20 G サイドボタン 2(左右1つずつ) ソフトウェア SteelSeries Engineの古いもの 形状
ソール張るところはおよそ0.2mm程度の凹。へこみからの高さを測りました。
およそ寸法が4%小さくなったSensei、4%大きくなったKinzuです。
サイズ感としてはS2やFK2が近い。S2はトップがKanaより後方寄り、FK2はトップが中央でKanaより全長が長く高さが低い。
上下
全長が121.9 mmと短めのマウスです。
よくある左右対称形状でひょうたん型、くびれ部フロント部が逆台形となっています。
中央から4.7 mm程度リア寄りのセンサー。
中央から8.6 mm程度フロント寄りのくびれ部。
マウスのTOPはセンサーより少し後方にあります。
逆台形の度合いについてくびれ部がトップとアンダーの差が3.6 mmと強く角度がある。
フロント部は トップとアンダーの差が3.1 mm と先端に行くにつれて逆台形が緩やかになっていきます。
横
横から見るとなだらかな尻をしています。トップはリア寄りでほぼセンサー位置の3 mm少し後方で中央から8 mmほど後方寄りです。
トップが37.5 mm、クリック部分が22.3 mmと低めの設計。
Senseiらしいサイドの形状。
前後
MBのクリック部分は指のガイドなどなく山なりになっています。
比較
Kinzu vs DM1FPS vs Kana
中身
ピンアサイン トップシェルはツメだけで止めてある。ボトムは4か所ねじ止め。Kinzu V3もそうだったし昔のSSはこういう構造なのだろう。
重量は83 gと振れなくはないが重い。ボトムシェルとメインシェルを肉抜きすれば表に穴を出さずに軽量化できるので軽くしたくなったらそうしようと思う。
クリック
スイッチはOMRONのD2FC-F-7N
MBの構造はKinzu V3と同じだがこちらはクリック感が比較的柔らかくOMRON感のあるクリック感で前回のKinzu V3と比べると悪くない。まんまセパレートでないMBとD2FC-F-7Nだなという感じ。ポストトラベルがあり、プレスよりリリースが結構軽めで押し込んだ時に少し気になる。一体型の悪いところが出てるなという感じ。軽いスイッチなのだが対してクリックが重い。
ボトムシェルのねじがめちゃくちゃ固い。電動ドライバーで回し分解し清掃した。戻すとき同じ固さまで締め込むことができないので一度分解するとプリトラベルが発生する。のでKinzu V3と同じようにテープを数枚押下部に貼った。
Kinzu V3ほどではないがクリック遅延が体感できる程度ある。私としてはギリギリ使える範囲ぐらい。
サイドボタン
IMOのようなサイドボタンだがIMOのような押しやすさはない。浅くかぶせライクにグリップすると押しやすい。ストロークが長くパキパキしている。
ホイール
ホイールはノッチ感が薄い。普通。
ケーブル
ケーブルはとても硬いので交換するのがよい。
センサー
性能
センサー性能は60 IPS、20 Gらしい。この値から見るにフリックするとネガティブアクセルが発生する性能。
腕を思い切り振って160IPS程度なのでスペック上足りていません。
青がKana V2、緑がS2。1000 Hz、400 DPIで振り回したときの左がxcountで右がxsum波形。
xcountからKana V2はネガティブアクセルが発生しIPSが振り切ったあと波形が跳んでいる。xsumから実際のマウスの動きと大きくずれていることがわかる。
センサー遅延はS2と比べ見られない。Kinzu V3と同様に優秀。
センサースペックのみ見るとKinzu V3と同等に見えるが当然ではあるが古いKana V2の方がスペックが低そう。最低限の性能がぎりぎりあるようなないようなという感じで性能不足。
DPIが400刻みで変更できるのは当たり前ですがいいですね。
ポーリングレートはKinzu V3と同様に乱れます。
LODが4 mmととんでもない長さです。
ソフトウェア
ソフトウェアは最新版だとKana V2はサポートされていないのでKana V2 driver等で検索してみてください。DPIポーリングレートキー割り当ての変更。
グリップ
重心はセンサーよりフロント寄りに、くびれ部よりリア寄りにありちょうど中央。
サイドは経年劣化でコーティングのカスがぼろぼろとしていた。コーティング無しでむき出しの状態。グロスコーティングも汚れやすいのでグリップテープ等張るのがよさそう。
親指がサイドボタンに干渉してしまう。
かぶせ
浅くかぶせライクに持つと右サイドボタンが押しやすいが高さがないためやや窮屈。
つまみ
つまみ持ちはKinzuほど可動域はないが幅がある分わしづかみするようにグリップしやすい。少し後方を持つ分クリックが重くなる。
つかみ
つかみ持ちに最も合っている。Senseiよりも手のひら、指に余裕があるグリップが可能で指を伸ばすのもわしづかみするのも合っているように思う。
尻はなだらかで手のひらへの主張は薄いがトップが後方寄りなこともあり手のひらに密着感がある。サイズ感的に手のひらと軽く接するつかみ持ちが合う。
おわり
SenseiとKinzuの中間のサイズの小型マウスでつかみ持ちを中心にどの持ち方でも割と合うマウス。
がっしり持ちたい人はSenseiサイズを、手元に余裕が欲しい人はKanaサイズを選ぶとよいと思う。
サイドボタンが左右に1つずつあるタイプだが親指が干渉する。
リアセンサー、くびれがフロント寄りということでよりリアセンサーに感じる。
トラッキング性能はかなりネガティブアクセルが発生する。センサー遅延は優秀だがLODがクソ長い。
クリック感はKinzuV3よりはいいがかなり重く微妙。形状はいいのですが。
FK2やS2のサイズ感でなだらかな尻と後方寄りのトップな左右対象マウス。
中古市場やAliexpressなどで入手可能です。
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SteelSeries Kinzu V3 マウスレビュー
SteelSeriesの小型ゲーミングマウスKinzu V3のmsiのやつを紹介します。
小さくつまみ持ちに合うSenseiタイプの左右対象マウスです。
スペック
メーカー SteelSeries 製品 Kinzu V3 optical mouse 形状 左右対称 長さ 116.9 mm 幅 63.8 mm 高さ 35.8 mm(ソール0.65 mm抜き) 重さ 74 g スイッチ SSロゴ10M耐久スイッチ DPI 250/500/1000/1250/1500/1750/2000/4000 ポーリング Hz 125/250/500/1000 LOD 1.7 mm(純正ソール0.65 mm) 最大速度 60 IPS 最大加速度 20 G サイドボタン 無し ソフトウェア SteelSeries Engine Software 形状
ソール張るところはおよそ0.3mm程度の凹。へこみからの高さを測りました。
大体寸法が8%程度小さく小型化されたSensei形状です。
サイズ感はGlorious ModelO-より少しい大きいぐらい。ModelO-の方が全長が長いですがトップが後方寄りな分Kinzu V3の方が大きく感じます。
上下
120 mmより短いマウスは選択肢が少ないですが全長116.9 mmと短めです。
よくある左右対称形状でひょうたん型、くびれ部フロント部が逆台形となっています。
センサーは中央より4 mm程度リア寄り。
最もくびれている部分は中央より4mm程度フロントにあります。
くびれが53.5 mmとなっていますがより全長の長いZA13やModelO-の方が細いです。
逆台形の度合いについてくびれ部がトップとアンダーの差が4.2 mmと強く角度がある。
フロント部分はトップとアンダーの差が2.5 mm、センサー部分は3.5 mmと、くびれ部から徐々に緩やかになっていきます。
横
横から見るとなだらかな尻をしています。トップは少しリア寄りでほぼセンサー位置の真上です。
トップが35.8 mm、クリック部分が22 mmと低い設計。
Senseiらしいサイドの形状。
前後
とても薄い。
クリックの高さはXM1が同じぐらい。
比較
Kinzu vs DM1FPS vs Kana
Kinzu vs modelO-
中身
ピンアサイン トップシェルはツメだけで止めてあるんですね。シンプルな反面クリック感が悪い一因なのでは。
重量は74 gと軽量ではありませんが十分振り回せる重量です。軽量化したいときはボトムシェルとメインシェルを肉抜きすれば穴を見せずにできるのでそうしようと思う。
クリック
メインスイッチはSSロゴの入ったもので10M耐久らしい。
クリック遅延が体感できるほどあります。EndgameGearのXM1と比べ10 ms以上の遅延があり144 Hzおよそ7 msの周期ですから144 Hzモニターの環境だと2フレーム以上遅れてクリックすることになります。
一体型MBのクリックは壊滅的でMBがペラペラ、スイッチ直上以外を押してもシェルがたわむだけでクリックできない。押下部にテープを何枚か張りかっちりした感じだが最低限使える感じにはなった。
クリックは硬く重い。重くてだめです。
サイドボタン
サイドボタンは無し。この薄さだと親指と干渉しそうなのでない方がいいかもしれない。
ホイール
ホイール周りは良くも悪くもなく普通という感じ。
ケーブル
ケーブルは硬く交換推奨。
センサー
性能
センサー性能は60 IPS、20 Gらしい。この値から見るにフリックするとネガティブアクセル発生する性能。
腕を思い切り振って160IPS程度なのでスペック上足りていません。
ポーリングレート500 Hzで思いっきり振ったときの波形。普通に振るとそこそこ安定しているのだが、早く振ると通信間隔が1 msだったり2 msだったり3 msだったりしている。他の周波数でもそんな感じ。単純に性能が足りていない。
青がKinzu V3で緑がS2、1000 Hzで振り回したときのx count波形。500 dpi設定だが厚いソール張っていて実質430 dpi。
拡大してみてもZowieマウスとセンサー遅延は全く変わらなさそうで優秀。
60 IPSだと30 dotで頭打ちになりそうだがポーリングがぐちゃぐちゃなせいかよくわからない。
ポーリング間隔が長くなっている部分では波形に沿っていそう?だがポーリング間隔短い部分でネガティブアクセルが発生している。最低限使える性能はあるが満足な性能はない。
LODは1.7 mmと長く切れも悪いので少し気持ち悪い使用感。
ソフトウェア
ソフトウェアはSS共通のものが使用できてDPI、ポーリングレート、マウスボタンの割り当て変更とカスタムできる。が、
DPIについて250/500/1000/1250/1500/1750/2000/4000の設定しかできない。使う側からすれば不便でしかない。Kinzu V2は400や800に設定できるらしい。
グリップ
重心はセンサーよりフロント寄りに、くびれ部よりリア寄りにありちょうど中央。
サイドはラバーコーティングでトップはグロスコーティング。ラバーコートは劣化するまでは滑らずよさそう、グロスコートは汚れが目立ちます。
かぶせ
かぶせ持ちはできない全長の短さ。
つかみ
MB先端部をクリックする深いつかみ持ちも合うがかなりリアセンサーになる。
つまみ
つまみ持ちにぴったりな短さで可動域が十分に確保できるつまみ持ち用Sensei形状。指に引っかかる形状ではないのでグリップテープ等貼るとグリップ力が増しよいと思う。
細いマウス例えばModelO-やZA13より短く太くつまみやすそうだが、Sensei特有のサイド形状なので浅く持たないと指のフィット感は弱いと感じた。くびれ部あたりをつまむならグリップテープは必要かなと思う。
おわり
シンプルに寸法が8%小型化されたSensei形状でSenseiつかみ持ちしていた人がつまみ持ちしたいならこれが合うだろうという形状。
対抗は薄型のマウスModelO-や120 mmより短いマウスで細く薄く短いマウスは種類が少ない中の一つ。
リアセンサでさらにくびれがフロント寄りということで、よりリアセンサーに感じるマウス。
トラッキング性能は形状が良い分ご愛嬌という感じ。クリックは笑ってしまうほど遅いがセンサー遅延はよい。
クリック感も悪く形状だけはほんとにいいマウス。同形状で最新マウスをどこか作ったら即買いです。
中古市場やAliexpressなどで入手可能です。
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Zowie S1&S2を比較 マウスレビュー
BenQ ZOWIEから発売されているゲーミングマウスS1とS2を比較しながら紹介します。
サイズ感に対して全長が短めな設計の左右対称マウスです。
Sシリーズは全長が短く設計されているため、マウスを包み込んで固定しやすくなっています。 マウスの手のひらと後端の間に十分なスペースがあるので、ユーザーは垂直方向の移動がしやすいように設計されています。
S2-C ゲーミングマウス for e-Sports | BenQ ZOWIE JapanHomeSシリーズからパラケーブルになり軽量化され構造も見直されたS-Cシリーズも発表されていて楽しみです。
スペック
メーカー BenQ ZOWIE 製品公式ページ S2 S1 形状 左右対称 長さ mm 122.2 126 幅 mm 64.3 66 高さ(ソール抜き) mm 38 39.3 重さ g 84 89 スイッチ Huano BlueDot センサー 3360 DPI 400(赤)/800(紫)/1600(青)/3200(緑) ポーリング Hz 125/500/1000 LOD(0.6 mmソール) 1.2 mm程度 ソフトウェア 無し 形状
S1はS2から3%程度寸法が大きい。
ソール張るところは0.3mm程度の凹。からの高さを測りました。
上下
サイズ感
およそ全長の通りでS2が小型、S1が中型といった感じですが全長より少し大きめに感じる。
リア
お尻のRが大きく短い。その分全長が短くまとまっている。
中央
上から見るとのっぺりしているが下から見るとしっかりくびれている。くびれが大きいわけではないがキュッとくびれている。
フロント
1 mm程度くびれ部から広がっておりくびれ度は弱め。先端は丸まっており深く持っても持ちやすい。
逆台形度
くびれ部は逆台形度が4.6 mm程度、フロント部分は逆台形度が5.6 mm程度とフロントの方が逆台形の度合いが大きい。フロントの逆台形度が強い形状。
センサー位置
センサー位置はどちらも中央から2 mm程度フロント寄り。
横
フロントに向かって逆台形が強くなっている。
フロントサイドが丸まっていくので薬指の自由度が高いと思う。
トップは割と後ろ寄りにあり出っ張っている。
後部の傾斜は少し大きめですがトップからフロントにかけてはかなりなだらかな形状となっています。
前後
後ろから見ると台形です。トップはかなり真っ平です。ZOWIEはここをパームサポートといっています。深くグリップすることを想定しているのだろうか。
クリック部はくぼみ指のガイドがあります。
側面先端をZOWIEはレイズ・フロントエンドといっています。フロント部分に高さを担保し指の自由度を上げている。でもその分クリックも高くなってしまっている気がする。
特徴
- S2:L 122.2 x W 54-64.3 x H 38 mm
- S1:L 126 x W 55.6-66 x H 39.3 mm
- ややフロントセンサ
- キュッとしたくびれ部と逆台形の強いフロント部
- リア寄りで出っ張った尻
比較
S1 vs S2
中身
ピンアサイン 厚みのあるシェルでビルドクオリティがよい。
クリック基板が上に固定するタイプ。クリック感が安定するとかだろうか。
重量は公称値プラス2~3 gケーブル分で重くなっている。
S1は89 gと重めで私は80 g後半ぐらいから振り回すのがきついので穴開けてS2と同じぐらいまで軽量化した。
ケーブル
ケーブルはそこそこ柔らかいがパラコードがよい人は交換したほうがよい。
ホイール
ZOWIEのいつもの光学ホイール。Zowie無印やVaxeeのマウスほどうるさくないのはいい。
重みのある感じは嫌いじゃないがスクロール量が少ないのがストレス。
クリック
メインスイッチはhuano bluedot。
セパレートでないMBでZOWIEらしいクリック感。
見ての通りホイール位置に対してスイッチ押下部が結構後方寄りに配置されていて、そういったスイッチから離れているところを押しているなあというクリック感。当然スイッチに対してクリック感は軽くストロークは長くなっている。
S1の方がよりメインボタンが長ためかクリック感は軽くストロークも長い。
S2の方が硬めだがS1よりストロークも短く反発もあり連打がしやすい。
持っていないがDivinaモデルは、よりクリック感が柔らかそう。
サイドボタン
サイドボタンは大きめで押しやすいがS2は少し親指と干渉する気もする。
センサー
センサー挙動に問題はなくセンサー位置はちょうど中央でくびれあたり。lodは純正ソールだと1.2 mmぐらい。
純正ソール薄くてものによってはマウスパッドに底面擦るので凹みまで底面研磨するのがよさそう。
ソール
Zowieの純正ソールは薄いと思う。柔らかいマウスパッドだと底面をすってしまう。
グリップ
コーティング
コーティングはべたつきのないさらっとしたマットだが跡が残りががち。特に不満はない
重心
重心は中央くびれあたりで持ちやすい。
尻
S2の尻部分は親指小指の付け根への主張が強くこの二か所で持つ感覚が強い。S1はより親指小指の付け根への主張が強くまた高さもあるので指尖球への主張もある。
尻の主張は大きいが私は食い込んでくるような不快感はなく母指球や手のひらに痛みは生じなかった。
サイド
側面先端部分は丸まっており薬指を伸ばしたり深くグリップしても持ちやすい。
つかみ
小指を曲げてグリップすれば中央くの字にくびれており親指と小指がちょうどフィットする。
小指を伸ばす人はフロント部が強く逆台形なのが好みであれば伸ばし気味なグリップも合う。
つかみ持ちがとても合う。わしづかみするのも薬指を伸ばすのも合っているように思う。
かぶせ
フロントが強い逆台形なため小指を内側に入れ込む形になる。それが苦手ならマウスを傾けて持つ感じか。チルトグリップなかぶせはむいておらず平行なグリップのかぶせになりそう。
つまみ
つまみ持ちは浅く持つと可動域が多少確保できるが側面が急でに指が配置しづらい。
おわり
謳っている設計コンセプトをうまく実現しているなという感じで平べったい上面や短い尻が特徴。
くびれ部分の勾配が大きい特徴のある左右対称らしい逆台形でひょうたん型の形状。尻はやや大きめ。
S1かS2かというと安直に小型か中型かで選べば良いとは思う。S2の方は手元や指先に余裕がある、S1の方はがっちり固定する気がする。
尻が出っ張っている形状なのである程度手のひら全体で固定したいつかみ持ちに向いているマウスだと思う。
セパレートでないMB、クリック感や光学式ホイールは魅力でもあるが好みが分かれそう。個人的には尻の主張が強すぎるかなとも思うので尻の主張が強めがいいという人には合うと思う。
前の記事:Microsoft Wheelmouse Optical マウス レビュー
次の記事:SteelSeries Kinzu V3 マウスレビュー
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Microsoft WMO マウスレビュー
WMOの形状を元に設計されたゲーミングマウスGamesense MVP が発売されました。
せっかくなので往年のマウスWMOも触ってみたいなと思い購入したので紹介します。
Microsoftの左右対称中型ゲーミングマウスです。
スペック
メーカー Microsoft 製品 Wheelmouse Optical (WMO) 形状 左右対称 長さ 124 mm 幅 66.6 mm 高さ 39.4 mm(ソール0.8 mm込み) 重さ 80 g DPI 400 ポーリング 125 Hz(外部ソフトでOC可能) LOD 2 mm 最大速度 40 IPS 最大加速度 125 Hzで1 m/s サイドボタン 無し 形状
全長124 mmの左右対称中型マウス。
上下
リア
尻の幅66.6 mmで普通ぐらい。Rは大きく短い。
中央
センサー部分が最もくびれていて中央から11 mm程度フロント寄り。
フロント
くびれから先端にかけて1 mm程度広くなっておりフロントにかけて微妙に広がっていき、くびれ度は小さくフラット。
逆台形度
フロントサイドはほぼ鉛直、くびれ部は1.3 mm程度と弱く逆台形。
横
先端部はサイドのシェルが低くトップシェルが半分以上占めていて側面は指の置き場が満足に無い。
MB
クリック位置は少し高めで指に合わせたガイドはなく膨らんだ形状。
リア
後部はなだらかな形状となっていて高さが高いFKという感じ。
前後
丸っこいシルエット。わりと高さがある。
中央トップで39.4 mmの高さ。センサー位置はフロント寄り。
特徴
- L 124 x W 57-66.6 x H 39.4 mm
- フロントセンサ
- フラットなサイド
- 中央トップでなだらかな尻
- ガイドがなく高めのMB
中身
Microsftって感じ。後ろにネジが2つ、前にツメがあり引っかけてあるタイプ。
クリック
メインクリックは押していてタクトスイッチだなという感じだがクリック感は明瞭で不快感はない。
MBがよく振動している。
ホイール
ホイールクリックが軽い。ホイールはMicrosoft特有のカラカラする微妙なやつ。
ケーブル
ケーブルは硬い。
センサー
感度
基本的には400 dpi・125 Hz固定。
DPIを計測したところ純正ソールでほぼ400とよい調整。
LOD
2 mm少しありLODは長い。切れはよくあまり不快感はない。
追従性
MouseTester(MouseTester Software Reloaded | Overclock.net)でマウスを振ったりしました。
G PRO Wirelessと2つ一緒に振り回した波形で青がWMO
x count。125 Hzで安定してくれなければ困りますがポーリングは安定しています。
一定の速度から正しく移動量がとれていません。途切れずにきれいに頭打ちになってるのは性能足りてないなりに強い。腕を思い切り振って160IPS程度なので40 IPSだしこんなもん。
$$\frac{128 dot * 125 Hz}{400 dpi}=40IPS$$ x velocity。125 Hzで 1 m/sから正しく読み取れていません。
x sum。ipsもGも足りていなかったのでx sumがずれる。
ポーリングレートオーバークロックしてないので125 HzでですがGPROWirelessと比べて遅延がありそう。
フリックするとエイムがずれ遅延もある性能。
グリップ
コーティング
表面は荒い梨地で多少手汗をかけば滑らないがべたつく。劣化しているだけかもしれない。
重心
80gと重くはない重量で重心はセンサーちょっと下ぐらいで中央。
サイド
薬指を伸ばして持ったとき置き場所が満足に無い。囲んだ部分シェルの淵に薬指が当たり不快感がある。
手のひら
後部がなだらかで高さもあるので手のひら全体でグリップする。
つかみ
尻はなだらかでZAやSのような主張はないがFKよりはあり、くせのない感じ。
かぶせ
サイドがフラットなのでかぶせライクな持ち方でも左右対象マウスにしては合う方かも。
つまみ
尻がなだらかなのでつまみ持ちでも多少は指の屈伸が使える。フラットな側面で指は置きやすい。
でも合ってはいない。
おわり
フラットな側面が特徴で尻はなだらかだが高さはそこそこにある中型の左右対称マウス。
薬指が干渉したりホイールのカラカラ音やMBの振動、フリックできないセンサー性能などが懸念点。
中古市場やAliexpressなどで入手可能です。
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モニターディスタンスで感度を変換する FPSとFOV④
前回モニターディスタンスが出てきました。
普通は振り向きを〇センチにするかと振り向き変換を行っていますよね。今回はモニターディスタンスを利用して視覚的な感度の変換、MD%変換をします。
視野角を上げると感度が高く感じます。振り向きは変わらないのに、という話です。
前の記事:FPSとFOV③ 通常時視野角からADS視野角を求める
感度のMD%変換とは
マウス感度の高い低いは手の感覚で振り向きを何センチに設定するかどうかで考えると思います。
しかし視野角を大きくすると視覚的な感度が高く、視野角を小さくすると視覚的な感度が低く感じます。振り向きは変わっていないのに。
この視野角を変えたときに視覚的な感度を揃えようというのがモニターディスタンスの感度変換です。
そもそもMD変換はすべてのFPSゲームで使用されています。
当然ゲームのADS時は振り向きが一緒ではありません。ADSすると振り向きは長く、振り向き感度は低くなりますよね。つまりMD変換でADSしたときに違和感がないように感度を変換しているわけです。
例えば
・APEXはMD0%変換によってADS感度を変換しています。他ゲーに比べADS感度は低めですよね。
・ValorantはMD100%変換です。スナイパースコープの感度高く感じますよね。
・旧R6SではADS感度84以上だと腰だめの振り向きと等倍サイトの振り向きが一致するMD∞%変換です。振り向き変換ですね。
・BF2042はデフォルトでMD75%変換ですが統一照準の設定によって0から169%の間で選択することができます。
という風にモニターディスタンスは知らず知らずのうちに利用しています。
またMD〇%の値は小さい方が感度が低く、大きい方が感度が高くなります。
そしてMD〇%の値は何を示すのかというと異なる視野角やADSしたときの画面上で、画面の〇%へのフリック感覚が一致するということです。画面の〇%までエイムするときのマウスの移動距離が一致するということです。
・MD0%のとき0%の内側はありませんから画面上どの位置へフリックしても感度が遅く感じますがクロスヘア近傍での操作感覚が一致します。
・MD75%のとき75%より内側ではフリック感度が高く、外側ではフリック感度が低くなります。
・MD100%のとき画面内へのフリック感度は高く感じます。
・MD∞%のとき無限の前では有限はすべて等しくみなせますから異なる視野角間で振り向きが一致する、振り向き変換となります。
感度をMD%変換する
マウスの移動量はこの図の中のどこと対応しているでしょうか。マウスを動かすことで視野が回転するわけですから、角度あるいは円周と比例します。
角度∝マウス移動距離
つまり 180[deg]と振り向き[cm] は対応しているというわけですね。
MD変換ですからMD〇%までのマウス移動距離を二つの視野角に対して一致させればよいわけです。これが今回の満たすべき条件となりますね。
2つの視野角間の変換ですから、変換元の視野角について図中のθ。変換先の視野角に対してφを全く同じ図で考えましょう。
ここで比例関係から、θ’とφ’が一致させたいマウス移動距離に対応してきます。θ’とφ’ に対応した一致させるべきマウス移動距離を d とします。
また変換するための変換元感度の振り向き[cm]、求めるための変換先感度の振り向き[cm]を考えます。
よって比例関係から、180[deg]に対するθ’の割合と、(変換元振り向き[cm])に対するdの割合は等しくなります。
同様に180[deg]に対するφ’の割合と、(変換先振り向きcm])に対するdの割合は等しくなります。
$$\frac{θ'[deg]}{180[deg]}= \frac{d[cm]}{\mbox{(変換元振り向き[cm])}}
$$$$\frac{φ'[deg]}{180[deg]}= \frac{d[cm]}{\mbox{(変換先振り向き[cm])}}
$$マウス移動距離dが等しくなるように変換元・先で式を立てることができました。dを消去します。
$$\mbox{(変換先振り向き)}=\frac{ θ’ [deg]}{ φ’ [deg]}\mbox{(変換元振り向き)}$$ よってどうすれば感度をMD変換し求めることがわかりました。
ではθ’とφ’に具体的な数値を入れていきましょう。前回求めたものを使います。
$$θ'[rad]=atan(MD tanθ)$$ $$φ'[rad]=atan(MD tanφ)$$ このとき振り向き変換するときに好きな振り向き何センチと決めて変換するように、好きなMD何%と自由に設定します。75%なら0.7を入れればいいわけですね0%なら0を入れると計算できませんから.00000000001とか0に近い値を。∞%なら999999999とかでかい値を入れればいいですね。
前回同様[rad]のままでは扱いにくいので[deg]に直しましょう。またθ、φを変換元視野角[infov]、変換先視野角[outfov]に直しましょう。
$$θ'[deg]=atan\left[MD tan([infov]\frac{\pi}{360})\right]\frac{360}{\pi}$$ $$φ'[deg]=atan\left[MD tan([outfov]\frac{\pi}{360})\right]\frac{360}{\pi}$$ 代入
$$\mbox{(変換先振り向き)}=\frac{ θ’ [deg]}{ φ’ [deg]}\mbox{(変換元振り向き)}$$ $$\mbox{(変換先振り向き)}=\frac{atan\left[MD tan(\mbox{[infov]}\frac{\pi}{360})\right]}{ atan\left[MD tan(\mbox{[outfov]}\frac{\pi}{360})\right]}\mbox{(変換元振り向き)}$$ よってモニターディスタンスによる感度変換ができました。
$$\frac{atan\left[MD tan(\mbox{[infov]}\frac{\pi}{360})\right]}{ atan\left[MD tan(\mbox{[outfov]}\frac{\pi}{360})\right]}$$ この振り向き倍率を元の振り向きにかけてやればMD変換感度が求まります。
また前回同様このときのinfov、outfovは16:9タイプの視野角でなくてはなりません。
例えば16:9視野角を106から120に上げたけどなんか感度低く感じるなというときにinfovに106をoutfovに120をいれMD75%にしてみようと思ったとしてMDに0.75をいれます。すると振り向きを85.6%にすればよいということがわかります。
ADS感度倍率をMD%変換する
MD変換するのは腰うち感度だけでよいのでしょうか。最初に言ったようにゲームによってADS時のMD%は異なります。例えば0%のAPEXのADS感度をMD75%でプレイしたいときにADS感度倍率もMD変換する必要があります。
腰うち視野角とADS視野角をそれぞれinfov、outfovとして先ほどのMD変換係数を求めます。その係数をゲーム内MDと求めたいMDとで比を取ってやればそれが設定するべきADS感度倍率になります。
$$
\mbox{(ADS感度倍率)}=
\frac{
\left(atan\left[gameMD tan(\mbox{[hipfov]}\frac{\pi}{360})\right]\right)
\left(atan\left[myMD tan(\mbox{[adsfov]}\frac{\pi}{360})\right]\right)
}
{
\left(atan\left[gameMD tan(\mbox{[adsfov]}\frac{\pi}{360})\right]\right)
\left(atan\left[myMD tan(\mbox{[hipfov]}\frac{\pi}{360})\right]\right)
}
$$例えばここにAPEXの腰うちとADS時の16:9fovをいれgameMDに0.0001を、myMDに0.75を入れ求まったADS感度倍率を設定するとAPEXのADS時の感度がMD75%に合わせて設定したということになります。
求めた結果から視覚的イメージをつかむ
MD0%に限って言えば、長々とした式は必要ありません。電卓もマウスを動かすことも必要ありません。視野角の値すら必要なく感度変換の計算ができてしまいます。このお手軽さから、MD%は楽でいいなと思います。
振り向き倍率=tan(16:9infov/2) /tan(16:9outfov/2)という単純な式で計算することができます。
さらにこれは単純に画面上での長さの日ですから、fovを変える前後で画面上で横幅が拡大縮小した比を求めるだけです。つまり前後でスクショを取って横幅がどれだけ変化したか見るだけで変換することができます。
ここまで円周とマウス移動量を一致させるように見てきました。つまりこのピンクの部分です。
一度円の半径を1→1/cosθに置き換えたように、実数値でなく比での話をしてきましたね。
今度は弦の長さを対応させて考えてみます。
弦を対応させ、相似になるようにします
すると今度は弦に対する弧の長さがマウス移動量に一致します。
円の程度が変化します。
この上をマウスで動かすようなものです。
MD0%を考えてみます。0で割ると無限になりますので、無限に大きい円とします。つまりその弧は直線となります。画面です。
よって先ほど述べたようにMD0%の場合計算式が簡単になります。異なるFOV間で画面上の長さと感度の比が一致するということです。
逆にMDが100%以上、感度が高い場合についてみてみます。このようになります。
おわり
当然感度をモニターディスタンスで合わせたところで1ミリも強くはなりません。しかしADSが存在するすべてのゲームで使用されている計算ですから知っておいて損はないと思います。
最強の感度は何かというと設定を変えるたびに高くしたり低くしたり微調整しながら決めていくのが最強だと思います。しかし設定を変えるたびに毎回やっていては日が暮れてしまいます。この設定はMD〇%で自分にあっているかもしれないとか思ったり設定コロコロ変えるときに機械的に感度を変換して移植できたら楽だと思います。この設定はこういう設定だという尺度が増えますそういう楽をするために知っておきましょう。
MD変換を行う計算フォーム:
[計算機]モニターディスタンスで感度を変換-Sensitivity Converter by Monitordistance
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