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[自キ]手配線で配列調整できるカラムスタッガードのキーボードFCS42Sを作る
自作キーボードのキットは様々な配列のものが販売されています。
独自配列のキットが多くありますが、どのくらい列がズレているのが良いのか、合っているのかを調べるためにいくつもの種類の配列を試すのはなかなか大変です。
そこでカラムスタッガードの縦ズレを自由に調節できる分割キーボード「FCS42S」を作ることにします。
設計方針
カラムスタッガードのキーボードを試してみたい。しかしどの配列がいいのか、自分にはどの程度の縦ズレが合うのか分からず迷う。
キットを購入する前にまずは自分に合った配列をみつけようと思い、配列を自由に調整できるキーボードを作ることにしました。
親指は縦横にずらすのではなく回転させるようにしました。
手をグーパーさせると他の指はまっすぐ屈伸しますが小指は内側から外側に開いていくように思えます。アリス配列等の小指が別角度になっているのは合理的なようなので搭載を試みました。
命名は適当にフリーカラムスタッガード42キースプリットです。英語は苦手です。
材料
設計図
elecrowさん(Acrylic Laser Cutting – Order Online (elecrow.com))の200 x 200 mmサイズ2 mm厚で注文しました。
キースイッチの足でレールにしてスライドさせ配列を調整します。
ボトムプレートとスイッチプレートのサンドイッチで4 mm分のスペーサを挟みます。
親指は左のキーを中心に回転、他の指は縦にスライドします。
小指は外側に回転し開くようになっています。
組み立て
手配線かつあまり組み立てを考えずにアクリルを注文したのでめちゃくちゃです。
アクリルカット
細かい部品多数でしたがカットしていただけました。elecrowさんには感謝しかないです。
4 mm分稼ぎたかったので細かくアクリルカットを注文しましたが、今思えば4 mmのスペーサを使えばよかったと思う
キースイッチの固定
両手で42キー分使います。
キースイッチをプレートに嵌め、接着剤で固定し抜けないようにします。
予備はんだとスペーサ仮置き
キースイッチのピンを予備はんだします。
配線時にスペーサを置く部分に干渉しないように気を付けて配線します。
4 mmでちょうどトッププレートから配線したぐらいの深さになります。
親指部分の丸いスペーサは外形が小さなものを用います。
ピンを曲げてから予備はんだした方が良かったかもしれない
ダイオード
ダイオードをはんだ付けします。
row配線
柔らかいリッツ線でダイオード間を配線します。
スライドさせながら余裕を持たせる長さを決定します。
最初はpvc皮膜線でやろうと思っていたのだけど考えていたよりスペースが狭く柔軟性が必要だった
たまたまリッツ線を持っていて助かった
col配線
縦方向と親指パーツをETFE線で配線します。
promicroに接続する部分はpvc皮膜線を引き出します。
だいぶ汚い。
皮膜をはんだごてで溶かしてーというのを初めて行ったのだがなかなか慣れずコツがつかめない……
サンドイッチ
マスキングテープでねじを外れないように固定。
仮置きしていたものをねじに移します。
ポロポロ落ちてめんどくさかった
ボトムプレートを連結します。
スイッチプレートを乗せてネジ止め。
裏側にゴム足を取り付ける。
promicro配線
配線をまとめて2.54XHコンタクトをつけます。
左右のシリアル通信用のケーブルをパラコードに通しXHコンタクトをつけます。左右のvcc、gnd、通信ピン同士を接続します。
付属のピンヘッダをはんだ付けしカットします。
promicroプレートとpromicroにマジックテープを貼りつけます。
promicroのピンヘッダにXHコネクタを挿し、キーボード本体に固定します。
思ってたより高さ必要だったしピンヘッダじゃなくてちゃんとハウジング使った方が良かったと思う
結局ネジで押さえつける形になった
完成
上
下
奥
手前
外
内ファームウェア
rules.mk
# MCU name MCU = atmega32u4 # Bootloader selection BOOTLOADER = caterina # Build Options BOOTMAGIC_ENABLE = no MOUSEKEY_ENABLE = yes EXTRAKEY_ENABLE = yes CONSOLE_ENABLE = no COMMAND_ENABLE = no NKRO_ENABLE = yes BACKLIGHT_ENABLE = no AUDIO_ENABLE = no UNICODE_ENABLE = no BLUETOOTH_ENABLE = no RGBLIGHT_ENABLE = no SWAP_HANDS_ENABLE = no SPLIT_KEYBOARD = yes
分割なのでSPLIT_KEYBOARD = yesとする。
config.h
#pragma once #include "config_common.h" /* USB Device descriptor parameter */ #define VENDOR_ID 0xFEED #define PRODUCT_ID 0x0005 #define DEVICE_VER 0x0001 #define MANUFACTURER Tsuiha #define PRODUCT fcs42s /* key matrix size */ #define MATRIX_ROWS 8 #define MATRIX_COLS 6 #define MATRIX_ROW_PINS { D7, E6, B4, B5} #define MATRIX_COL_PINS { F6, F7, B1, B3, B2, B6} #define MATRIX_ROW_PINS_RIGHT { B1, B3, B2, B6} #define MATRIX_COL_PINS_RIGHT { D4, C6, D7, E6, B4, B5} #define DIODE_DIRECTION ROW2COL #define SOFT_SERIAL_PIN D2 #define DEBOUNCE 5
行列の数とピンを指定。
今回はダイオードの向きをROW2COLにした。
シリアル通信するピンを指定。
fcs42s.h
#pragma once #include "quantum.h" #define LAYOUT( \ L00, L01, L02, L03, L04, L05, R00, R01, R02, R03, R04, R05, \ L10, L11, L12, L13, L14, L15, R10, R11, R12, R13, R14, R15, \ L20, L21, L22, L23, L24, L25, R20, R21, R22, R23, R24, R25, \ L30, L31, L32, R30, R31, R32 \ ){ \ { L00, L01, L02, L03, L04, L05 }, \ { L10, L11, L12, L13, L14, L15 }, \ { L20, L21, L22, L23, L24, L25 }, \ { KC_NO, KC_NO, KC_NO, L30, L31, L32 }, \ { R00, R01, R02, R03, R04, R05 }, \ { R10, R11, R12, R13, R14, R15 }, \ { R20, R21, R22, R23, R24, R25 }, \ { R30, R31, R32, KC_NO, KC_NO, KC_NO } \ }
上半分がkeymap.cで使う行列で下半分がconfig.hで指定した行列のようです。
keymap.c
#include QMK_KEYBOARD_H const uint16_t PROGMEM keymaps[][MATRIX_ROWS][MATRIX_COLS] = { LAYOUT( KC_ESC ,KC_Q ,KC_W ,KC_E ,KC_R ,KC_T ,KC_Y ,KC_U ,KC_I ,KC_O ,KC_P ,KC_BSPC , \ KC_GRV ,KC_A ,KC_S ,KC_D ,KC_F ,KC_G ,KC_H ,KC_J ,KC_K ,KC_L ,KC_MINS ,KC_ENT , \ KC_LGUI ,KC_Z ,KC_X ,KC_C ,KC_V ,KC_B ,KC_N ,KC_M ,KC_COMM,KC_DOT ,KC_SLSH ,KC_DEL , \ MO(1),KC_LCTL,KC_SPC,KC_LSFT,KC_LALT,KC_LGUI \ ), LAYOUT( KC_PSCR,LSFT(KC_1),LSFT(KC_2),LSFT(KC_3),LSFT(KC_4),LSFT(KC_5),LSFT(KC_6),LSFT(KC_7),LSFT(KC_8),LSFT(KC_9),LSFT(KC_JYEN),KC_EQUAL, \ KC_TAB,KC_1,KC_2,KC_3,KC_4,KC_5,KC_6,KC_7,KC_8,KC_9,KC_0,KC_F7 , \ KC_F2 ,KC_DOWN ,KC_LEFT ,KC_UP,KC_RGHT,KC_B,KC_LBRC,KC_RBRC,KC_BSLS,KC_SCLN,KC_QUOT,KC_INT1, \ MO(1),KC_LCTL,KC_SPC,KC_LSFT,KC_LALT,KC_LGUI \ ) };
42キーで果たして十分にタイピングできるのだろうか。
ファームウェアの書き込みがなかなかうまくいかなかったのだが今回購入したpromicroは使えてはいるが大丈夫なやつなのだろうか。何か間違ったものを買っている気がしないでもない。
配列調整
格子配列
カラムスタッガード
小指に角度あり
反省点
機能的には欲しかった要素を満たすキーボードを作ることができた。がその完成度はかなりひどい出来なように思える。
配線・組み立ての難易度は低いがめんどくささがすごい。リッツ線は皮膜を溶かすともろくなるしねじがポロポロ落ちるし部品点数多い。
- 配線をプレート間でなくボトムプレートの裏で行いリッツ線は使わない
- プレート間をアクリルでなく4 mmのスペーサを使いそれに伴いボトムのネジ止め個所を各1か所に削減できそう
ボトムプレートが分割されているため小指部分がもろい
- chocを使用しボトムプレートを2枚にする案もあったが裏から直接ドライバーでいじりたいため没になった。結局ネジポロポロでめんどくさいしそれでもよかったのかもしれない。
promicro周りが意味不明
- ピンヘッダを使わず12ピンのハウジングで作ればよかったかもしれない。
- 2.54 mmピッチが同じなのでXHコネクタを使ってみたが思っていたより高さがあり嵩張る。
見た目が汚い
- 配線のことを何も考えずアクリルを注文していた。見た目線だらけで非常に汚い。
おわり
自由に配列を変え試すことができました。配列探しが始まります。
カラムスタッガードを使ってみると使いにくいと思っていたロウスタッガードにもいい部分が発見出来たりなかなか難しい。
トッププレートまでの高さが11 mm程で、ダイソーに売っていた竹のコースターがパームレストに高さがちょうどいい感じで使っています。
使ってみると案外42キーでも足りそうだがマクロパッドか何かあったほうがいい気がした。
分割キーボードは間にイヤホン通したりipad置いたり出来ていい。
あと1.5組分アクリルは余っているが追加で作る気にはなれない。めんどくさい。改善して作り直したいところ。
アクリルデータ↓
Keyboard/handwired/FCS42S at main · Tsuiha/Keyboard (github.com)
前の記事:[キーボード]メルカリでハンドメイド木製のパームレスト買ってみた
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[キーボード]メルカリでハンドメイド木製のパームレスト買ってみた
一般的なサイズのメカニカルキーボードは手に対してキートップまでの高さが高い。
手首を浮かせる、もしくは手を反らせてタイピングすることを強いられてしまいます。
快適に打鍵するためには手首を最適な高さに置くことができるパームレストが必要となってきます。
「パームレスト職人 skydog」さん
がメルカリでハンドメイドの木製パームレストを販売していたのを見つけ購入してみました。
なんと2000円でした。
パームレスト
サイズはHHKBを想定していて60%キーボードに合わせたサイズになっています。
サイズは
- 横幅:293 mm
- 奥行き:80 mm
- 高さ:13-17 mm(足含む)
手前側に傾斜のついた形状となっています。
アカシア集成材のセピア調ウォルナット塗装の艶消し仕上げ
表面はサラサラとしており、木目が感じられる肌触りとなっています。
塗装の耐久性は普段使いの範囲であれば十分なように思います。
清掃する際は塗料の関係でアルコール系のものは使用しない方が良いようです。
おわり
Amazonでパームレストと検索すると木製のものは3000円以上するものが散見。
今回購入したものは市販品と比べて安く、しばらく使っていて使用感も普通にいいです。
自分で木材買ってきて削って塗装する労力と時間を考えると2000円というのは非常にお得感があります。すごい。
様々な色や素材、形状のものが出品されており、オーダーメイドもできるようです。
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ZOWIE EC1 & EC2を比較 マウスレビュー
ZOWIEから発売されている左右非対称マウス EC1-B と EC2-B divina を比較して紹介します。
ECシリーズは尻がなだらかなタイプのエルゴノミクスマウスです。
スペック
メーカー BenQ ZOWIE JapanHome ツイッター @ZOWIE_eSport_JP 製品 EC1 EC2 形状 非対称 長さ mm 128.4 122 幅 mm 70.5 65.9 高さ mm(ソール抜き) 42.1 42.1 重さ g 96 92 スイッチ Huano Bluedot センサー 3360 LOD 1.2 mm DPI 400 / 800 / 1600 / 3200 ポーリング 125/500/1000 Hz ソフトウェア なし 形状
上下
サイズ感
EC2は全長122 mmと中型、EC1は全長128.4 mmと大型なサイズ感
リア
やや右サイドに寄っているエルゴマウスらしい感じ。
左右合わせた最大幅がEC1は70.5 mm、EC2は65.9 mmある。
くびれ
最小幅はEC1は58.9 mm、EC2は54.9 mmある。
左サイド
左サイドピークからまっすぐくびれていき ハ の字になっていて親指がフィット感を得やすくなっている。
右サイド
手のひらに合わせたふくらみがある。
やや前方には小指の位置にフィットするくびれがありその先に薬指を置くふくらみがある。
深く持つ際は関係ない。
センサー位置
ホイール位置を中央とするとセンサーは右側に2.5ほど寄っている。
センサー位置はEC1は中央から5 mm、EC2は3 mm程度フロント寄り。
横
トップ
TOPは中央でどちらもおなじ42.1 mmある。
尻は結構なだらかな感じ
MB
左右で高低差のあるクリック部で指先にフィット感を得られるガイドがある。
深く持つときは関係ないが。
前後
かなりチルトグリップな感じ。
右サイドは全体的に台形で持ち上げる際の引っかかりはない。
ここがIE形状との差でIEはフロント部分はやや逆台形になっている。
また右サイドの傾斜もECの方が急になっている。
特徴
- EC1、EC2ともに高さは同じで水平方向にサイズが異なる
- トップは中央で高め、なだらかな尻な左右非対称形状
- 指先に合わせたガイドがありフィット感を得やすい形状だが深く持つと関係ない
- 左高右低のチルトグリップな形状
比較
中身
分解
ピンアサイン 二段重ねになっているPCB。分厚いシェル。
ホイール
光学式ホイールで重くうるさい。
クリック
スイッチはHuano BlueDot。
一体型のMBで押下部は後方寄りとなっている。
MBをしならせながら押し込むようなEC独特のクリック感で詰まった感じ。
divinaの方が柔らかく詰まり感は小さいが、歯切れ悪くふにゃふにゃしならせる感が強い。
ZOWIE感ありポストトラベルが大きい。
指を立てると浮いた感じでガイドに合わせ指を寝かせる方が好き。
サイドボタン
ストロークが長い。
ケーブル
交換
センサー
3360で問題はなかった。
LODは1 mmちょいでいい感じ。
ソフトウェア
本体で設定
- DPI:400 / 800 / 1600 / 3200
- 125/500/1000 Hz
グリップ
重さ
重い。EC-Cシリーズが欲しい。Cシリーズは構造が異なっていてクリック感が異なりそう。
重心はセンサー位置
つまみ
重いし右形状が台形なので持ち上げられない。つまむならIEに近い右サイドの方がよさそう。
つかみ
右サイドが台形なので指の側面でグリップできずわしづかみするのがよさそう。
やや斜めなグリップになるがフィット感がある。
かぶせ
指のガイドがあるので自然に持ててフィット感が得られる。左右で挟んで指先で操作する感じがある。
ガイドを無視して深く持つのも合うと思う。手前に引きやすい。
おわり
各指にガイドがありフィット感があって持ちやすい定番の左右非対称マウス。
合う合わないあるけど非対称マウスはまずEC2試してほしいなと思える面白い形状。
EC1はでかくて指先にうまく力が入らないと思った。手のひら全部に密着感ほしい人向けな感じ。
クリック感は一体型MBの悪いところが出てる感じがあるがdivinaはすごいしなって逆に面白い。
重い。Cシリーズで超大幅減量してるのでわざと重くしていたのだろうけど重すぎる。
前の記事:Zowie FK2-B マウスレビュー
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FPSに適したマウスのDPI・自分好みなDPIの探し方
FPSにおいてマウスのDPIをどう選択するのかというのは、実際に試して感触よかったりパフォーマンスが出たものを使用するのがベストだと思います。
じゃあなんでもいいのかというとそうではなく、選ぶべきでないDPI値が確かにある。
DPI小さくしたらカーソルがガクガクになりますし、大きくしたら遅延が発生します。
というのが通説というか体感でもそうですしよく知られています。
という前置きの後に、個人的にDPIの違いが分かりやすいなと思ったDPIの選び方を紹介します。
前置き
低すぎるとガクガクする
極端な例ですがDPIを50に設定するとマウスカーソルが動き出すまでに必要なマウス移動距離は、インチをDPIで割って25.4/50=0.5mm程度。
雑に言えば0.5 mm刻みの方眼用紙の上でマウスを動かすようなもので、0.5mm角を最小単位にしていたらそれはカクつくというのは想像に難くないです。
それだけでなく、低いDPIではよりゲーム内感度を高く設定する必要がありますから、そこでさらに倍率を掛け引き延ばされることでよりカクつきます。
ゲームプレイに影響はそこまでないと思いますが、ゆっくり動かせば400 DPIはマウスカーソルに少しだけカクつきが見えることは簡単に確認ができます。
50 DPIで動かすとガタガタとカーソルが動くのがわかると思います。
これは一方で低dpiは直線補正がかかって操作しやすいといわれる話に関わっています。高dpiは手振れがという人がいますがどれだけ高周波で振動してるんだあなたの手はという話で、というよりは低dpiに直線補正があると言うほうが正しいです。
しかし高FPSでポーリングレート125Hzでプレイする人も世の中にはいますからそこまでダメだということでもなく、気になるならカクつかない程度の設定を行えばよいと思います。
低dpiはピクセルスキップがという話もありますが、実際に検証してみるとピクセルスキップが起きるのは超ハイセンシという特殊な場合でしかないです。
しかもdpi由来というよりはゲーム内感度が高くなりすぎる引き延ばし効果によるため、理論上は問題でも実際は考慮する必要がないことが分かります。
高すぎると遅延する
スムージングについては以下のredditを見てください。DPIが高いとスムージングがかかるようになっておりその分latencyが発生するみたい。
3370はスムージングがないみたいです。
ほんとかよと思う人もいると思うので適当に確認してみます。3389のburst proと3370のkone proで比べてみます。
1900dpiでbp(緑)がkp(青)に比べ明らかに遅れています。
1850dpiでは差はなさそうです。redditと同じ結果を得られました。詳しい人が書いているのだろうからそりゃそうなんだけども。
というわけで3366や3370は例外のようですが、基本的にdpiは高くても1800~2000あたりがよさそうですね。
DPIの分解能を感じる
結局のところDPIは400-1600あたりがいいらしい。3370なら高くてもいいらしい。
じゃあ400と1600どっちがいいのか800がいいのかって話です。
dpiの違いはその定義通り分解能でしかありませんが、実際にその違いを体感することができれば好みなdpiを選択することができます。
わかりやすくDPIの違いを体感できるのはこれがいいんじゃないかなと思いました。
GitHub – RawAccelOfficial/rawaccel: kernel mode mouse accelkernel mode mouse accel. Contribute to RawAccelOfficial/rawaccel development by creating an account on GitHub.マウス加速ツールrawaccelを入れます。ダウンロードしてインストーラダブルクリックして再起動するだけです。
このように設定するとvelocity、マウスを動かす量にかかわらずカーソル移動速度が一定になります。パッドのジョイスティックとか、マウスカーソルをキーボードで動かすような感じ。
DPI切り替えながらマウス振ってるとなんとなく違う。動き出しとか止まりとかぬる感とか。
DPIが高い方が繊細で動き出す最小値が小さく追従性がよりリアルなことがわかります。DPIが小さい方が大雑把で閾値が大きいことがわかります。
数十マイクロメートルの単位ですが案外体感できるのがわかると思います。
19kに設定するとすごいカーソルが動きやすいです。1 umですものね19kは。
低DPIは高DPIと比べて遅延する?
先述したスムージングとは別の話。よく1600dpiは400dpiより遅延が少ないといわれています。
どちらが手の動きに対して遅延が少ないですか?と聞かれたら1600dpiだと私は考えます。
しかしその遅延というのは有線と無線マウス、デバウンス有りと無し、のような絶対的なXX秒の遅延差がある、といった状況とは異なっています。
挙動を比較してみる
例としてマウステスターで高DPIと低DPIとでマウスをスッと動かしてからスッと止めてみます。
青が400dpiで緑が1600dpiです。マウスを動かし始めて止まるまでのデータです。左端(マウスの動き始め)と右端の(マウスの止まる部分)とを見てみると、
緑動く→青動く→青止まる→緑止まるとなっていることが分かります。
つまり低dpiは初動の送信されるのがやや遅れるが、高dpiは手でマウスを完全に止めるまで検知し続けるというのが分かります。
youtubeなどで海外の400dpiは入力遅延がという検証ありますが、これは入力遅延ではなくdpiによる特性です。(スムージング有りと無しのような)絶対量の入力遅延があるのであれば、止まるのも400dpiが遅いはずです。
この例では1600dpiより400dpiが早く止まっています。これはよくいう遅延というより単に分解能の違いによる性質です。
ああいうのを何も考えず鵜吞みにするのは良くないですよ自分の頭で考えてください。dpiがドット・パー・インチであるということでしかないのですから。
高dpiと低dpi
高DPIのほうがよりアナログな手の動きに近しい正確さを持ちまた反応が早いですが、固定でXX秒遅れるというわけでもなく、絶対量として入力遅延があると考えることには違和感があります。一般的に遅延というとこちらを指すように思い、「高dpiは遅延が少ない」と端的に言ってしまうと誤解を生む恐れがあります。
実際DPIが高いほうが遅延ばらつきが小さく高DPIの方が画面のぬるぬる感が強いですしそういった点において1600DPIが強いと感じます。
では低DPIにはメリットはないのでしょうか。高DPIの方が反応が早いですし性能面においてメリットはないように思えます。
遅延があるといわれる所以ではありますが、1600dpiカーソル移動量4countsのとき、400dpiは1countsしか移動しません。
つまり1600dpiが1counts移動したときに400dpiは0.25countsで1に満たず、pcにデータは送信されません。
イメージとして低dpiは移動量をため込み一定値を超えると通信します。1600と400であればその閾値が4倍大きいわけです。よって低dpiはその意味でもぬるぬる感が弱くシンプルな動きをします。ゲームでなくpc作業だと微細な動きを拾われないため低dpiのほうが快適です。
先ほど画像で示したように、低DPIでは1フレーム分停止が早いという話をしました。このことからマウスを早く振った後に1フレーム早く画面を認識することができるというのはメリットといえるのではないでしょうか。エイム論にはフリックはトラッキングの連続であるという主張もありますが、実際人の目は視線をフリックした際その間の映像を認識しません(サッケード抑制)。
、、、こじつけな気もします。まあ1600DPIが無難でトレーニングにもよいのではないでしょうか。
私は経験上インゲームは400dpi(低)が、エイムゲームは1600dpi(高)が好みでありパフォーマンスも発揮できます。人にもよるのでしょうけど。
おわり
特にこだわりがなければ1600dpiが良いのではないでしょうか。実際操作感が異なるので低DPIのほうが強い・好みということもあると思いますし、こだわりを持つことは良いことだと思います。
他にも謎に言われるハイセンシは高dpiでローセンシは低dpiがいいとか試してみましたがよくわかりませんでした言葉遊びな気がします。
結局dpiの違いはdpiがドットパーインチであることでしかないのですよね。簡単に考えましょう。
快適なマウスライフを
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Zowie FK2-B マウスレビュー
ZOWIEから発売されている小型対称マウスFK2-Bをレビューします。
スペック
メーカー BenQ ZOWIE Japan ツイッター @ZOWIE_eSport_JP 製品ページ FK2-B ゲーミングマウス for esports 形状 対称 長さ 127.6 mm 幅 64.3 mm 高さ 36.3 mm(ソール抜き) 重さ 84 g スイッチ Huano Blue dot センサー 3360 LOD 1.2 mm(純正ソール) DPI 400/800/1600/3200 ポーリング 125/500/1000 Hz ソフトウェア なし 形状
ブッシュを上に向かせる部分でFK2無印よりやや長くなっていますが形状は同一です。
上下
サイズ感
127.6 mmありますが平べったい形状なので小型マウスに感じます。
リア
尻の幅は64.3 mでスリムであまり深くありません。
中央
くびれは中央から7 mm程度フロントにあり54.1 mmとやや細め。
フロント
フロント部は56.1 mmまで2 mmと中程度広がっていきます。
逆台形度
くびれ部分は4.8 mm、フロント部分は4.1 mm程度逆台形となっていて大きめです。
センサー位置
センサー位置はくびれ当たりにあり7 mm程度フロント寄り。
横
トップ
TOPは大体中央にあります。36.3 mmと全長に対して低い。
なだらかな尻。
MB
クリック部分に軽くガイドがあるやや低めのMB。
前後
台形なシルエット
特徴
- L 127.6 x W 54.1-64.3 x H 36.3 mm
- 全長に対して低く細めの形状。
- なだらかな尻。
比較
中身
分解
ピンアサイン センサー基板はボトムマウント、サイドスイッチ、メインスイッチがトップマウントです。
シンプルで分厚い感じ。重量感があり高級な感じがする。
ホイール
光学式で重いいつものやつ。
クリック
スイッチが横に配置してあり押下部分もだいぶフロントにある。意図的だがなんでだ 。
huano blue dotでzowieな感じだが他のモデルと比べ重いクリック感。
スイッチ直上を押す感じなので押す感じは直感的かもしれない。
FK2無印の詰まった感じは多少改善している。
サイドボタン
低いマウスだがサイドボタンも狭めなのでそこまで干渉しない。
ケーブル
交換するのが良い
センサー
3360で普通にいい感じ。
LODは1.2 mmといい感じ。
ソフトウェア
本体で設定
- DPI:400/800/1600/3200
- 125/500/1000 Hz
グリップ
fk2は出っ張りのないなだらかで薄い自由度の高い形状で薬指もトップに乗せる1・3・1とか人差し指を左サイドに置く2・2・1とかのキメラ持ちがしやすい気がする。
重さ
84 gと軽くはない。ちょい重い。
コーティング
跡が付きやすいマット
かぶせ
低く細いので窮屈。尻は低くなだらかなので自由度はありかぶせライクに持てる。
つまみ
長めだが薄いので手のひらに干渉せず持てる。
でもつまむならmodelO-でよくね感もある。
つかみ
つかみやすいが尻が低くなだらかで細いので手のひらにグリップ感はあまりなく指で動かしやすいタイプ。
おわり
FKは他のZOWIEマウスに比べるとクリック感が重めなクリック感。
全長は中型程度あるが低く細めの形状で出っ張りがなく自由度の高い形状をしている。なだらかな尻は手のひらにグリップ感は得にくい。
結構多い幅や高さは普通で短い小型マウスとは逆の高さ、幅を抑えた全長は普通の小型マウス。
FK2-Bは重いと感じる人も多そう。他のと異なりCシリーズでも構造があまり変わってないので軽くなったCシリーズを買えばいいと思う。
フロントが広くくびれが大きいViperや中央からフロントまで幅があまり変わらないModelOその他FKクローンは多くあるので本家にこだわることもないかもしれないが。
次の記事:ZOWIE EC1 & EC2を比較 マウスレビュー